東さんの画集をはじめて買ったのは、もう20年前・・・「アクエリアム」と「パルステラ」の2編。
童心に立ち返り、夢を夢見たい大人ための画集。
花、月、光、球体、天使、女神、子どもなどの形象を、モノクロームに近い静謐なトーンの画面に
溶け込ませた、どこか懐かしさといとおしさに満ちた、静かで夢幻的な光景に思わず魅入ってしまった。
そしてひさしぶりにこの「月光庭園」、そして「翼の時間」を購入した。
色彩豊かになりながらも、柔らかく繊細な筆致はそのまま・・・夜のおぼろげな光に浮かび上がる地上と
まぶしく光輝く天上界が、東さんならではの見事な画面構成の中に広がっていく・・・
イギリスの詩人ブレイクのあの一節「一粒の砂に宇宙を視る」を思い起こしてしまう。
日常と別世界の垣根がすっと魔法のように消えて、あの夜空のかなたへふわっと飛翔していく、
そんなイメージにあふれたすばらしい画集である。
でも、西洋の天使や子供にこそこんな素敵な世界はふさわしいのかな・・・・。
こう思う自分があまりに大人で、アジア的であることを完全に忘れ去ることができないのがさびしい。