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月光の東 (新潮文庫)
 
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月光の東 (新潮文庫) [文庫]

宮本 輝
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商品の説明

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   「月光の東まで追いかけて」という謎の言葉を残して消えた女を探し、男は少年時代を過ごした故郷の町から、北海道、京都へと足を伸ばした。波乱に満ちたひとりの女の半生をたどることによって、人間の強さと哀愁を描いた長編小説だ。『幻の光』や『錦繍』などの著作を持つ宮本輝が、壮麗な風景描写と共に、登場人物の心の揺れを端正につづっていく。いくつもの謎が仕掛けられた物語展開で、読む者を飽きさせない作品である。

   旧友、加古慎二郎が異国で自殺したのをきっかけに、主人公の杉井は、忘れたはずだったある少女を思い出す。中学のときの初恋の相手、塔屋米花である。数十年消息不明であった彼女が、加古の死に関わっていたのは何故なのか。杉井は、米花の行方を突き止めたいという気持ちに突き動かされ、彼女の過去を探りはじめる。塔屋一家を知る町の人々や、元同級生、そして米花を愛した男たちの証言を得て、やがて彼女の空白の時間が明らかになっていく。

   本書は、米花に魅せられた男のひとりである杉井と、米花を憎悪の対象として見る加古の妻、美須寿による、ふたつの視点から書かれている。それぞれが独自に塔屋米花という人間の実態に迫ることで、彼女の輪郭が浮き彫りにされていくさまは、推理小説さながらにスリリングだ。さまざまな人間関係が交錯するその人生を通して、人と人との繋がりや縁について考えさせられる。そして強い輝きを放つ米花の存在そのものが、本書の最大の魅力となっている。(砂塚洋美)

内容(「BOOK」データベースより)

「月光の東まで追いかけて」。出張先のカラチで自殺を遂げた友人の妻の来訪を機に、男の脳裏に、謎の言葉を残して消えた初恋の女性の記憶が甦る。その名前は塔屋米花。彼女の足跡を辿り始めた男が見たのは、凛冽な一人の女性の半生と、彼女を愛した幾人もの男たちの姿だった。美貌を武器に、極貧と疎外からの脱出を図った女を通し、人間の哀しさ、そして強さを描く傑作長編小説。

登録情報

  • 文庫: 517ページ
  • 出版社: 新潮社 (2003/02)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 410130713X
  • ISBN-13: 978-4101307138
  • 発売日: 2003/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By jtrane
形式:単行本
宮本輝さんの作品のなかで最も好きな一冊です。初めて読んだのが夏だったせいか毎年夏になると読み返したくなります。あらすじを知っているのに何度読んでも不思議なほど引き込まれてしまう作品です。

誰が本当の主人公なのか。わたしには、一人称で登場するお二人ではなく、謎に包まれた女性「米花」こそ主人公ではないかと感じられます。読み手の立場によりそれぞれの登場人物に対する感想も大きく異なるであろうと思われる奥の深い作品で、周りの登場人物の話から徐々に「米花」の姿が見えてくるのが魅力です。

月光の東、それは誰にでも必要な心のよりどころ。ロマンチックな心を持つ方ならきっと共鳴なさる部分があると思います。

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
最後まで謎 2003/12/5
形式:文庫
この本を読んで、心が癒されました。人は誰でも忘れられないほどの辛い過去が一つや二つあると思います。心の傷をどうにか癒しつつ、前に向かって生きていかなければなりません。これは小説なのですが、そういう人は沢山いて、自分だけが辛い思いをしているのではないと、逞しく生きなければと思いました。

米花は最後まで謎の女性です。私も最後まで彼女の本当の正体はつかめませんでした。彼女は沢山の男性を翻弄しますが、私はただの悪女とは思えませんでした。彼女もただひたすら、自分の幸せを探している独りの女性に過ぎないのではないでしょうか。

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
宮本輝真骨頂の作品だと思います。

ヒロインはインモラルな家庭環境とその後、美貌を武器に生きるで魔性の美女、糖屋米花。

しかし、主人公の追憶には中学時代の清楚な「よねか」の残影だけが残っていた。

中東カラチで自殺した友人の死を契機に、主人公と友人の妻のツーウィンドウ形式で物語りは進展していく。

二人はそれぞれの場所で「よねか」とすれ違いながらも、「よねか」の存在を探し続ける過程を通じて、「人間の哀しさ」そして「人間の強さ」を探求していく至高の作品であった。
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最近のカスタマーレビュー
日は沈み、月は昇る。そしてまた・・・。
初めて宮本輝さんの著作を読みました。
それがこの作品でした。

一人称、丁寧語で書かれています。
それでこのレビューもそうかいています。... 続きを読む

投稿日: 2005/10/6 投稿者: ストン
なぞの女性。
 一人の謎の女性と、それを取り巻く男性達の話。... 続きを読む
投稿日: 2005/4/1 投稿者: u
時間があるときに読み始めましょう。
男性を翻弄する女性は時々おり、そんな女性に、同姓は忌々しさと汚らわしさそして嫉妬を感じ、男性は危険を承知で近づいてしまいたくなるのではないでしょうか。... 続きを読む
投稿日: 2005/3/8 投稿者: o-rora
日常に潜む不安。
「米花」という1人の女性を軸に、
その「米花」に翻弄された男と女の視点を交互に、展開して物語。... 続きを読む
投稿日: 2004/7/23 投稿者: 春哉3号
月光の東
もう一人の主人公、未亡人の生き方に
とても共感しました。
弱かった彼女が、強くなっていく姿に
勇気をもらいました。... 続きを読む
投稿日: 2004/7/8 投稿者: へもへも
月光の東とは何のこと?
月光の東とは何のこと?黄泉の国とあったけれど、地獄を突き抜けた先にあるところなのかな。答は読者が見つけて下さいということなのか、ひとそれぞれ異なる想いがあるだろう... 続きを読む
投稿日: 2004/3/25 投稿者: ダンディーさん
米花という存在
結局、彼らは交わることがなかった。
それもいいだろう。
真実というのは、その人にとってのみ有効であり、他人には意味がない。... 続きを読む
投稿日: 2003/7/10 投稿者: きんぐ
追いかけでも追いつけない
新潮文庫のキャンペーン中に再販された文庫本。
懐かしくて手を撮りました。... 続きを読む
投稿日: 2003/3/16 投稿者: 白月
追いかけてのフレーズ
表紙がボロボロになるほど、この本を読みました。
彼女を愛した男たちの口から凛冽な彼女の半生が蘇る、人間の哀しさと弱さを描いています
投稿日: 2003/3/16 投稿者: 白月
悪女という言葉でしめくくるのは惜しい。
多分女性が読んでも、霞をつかむようなそんな女性で検討がつかない。... 続きを読む
投稿日: 2003/2/17 投稿者: 白月
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