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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
月夜の幻想世界を漂ってみましょう,
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レビュー対象商品: 月ノ石 (Modern & Classicシリーズ) (単行本)
帯に「イタリア文学の奇才ランドルフィの代表作」とあるので、何となく、わかりにくい話だろうと思いつつも、表紙の絵(レメディオス・バロ「星粥」)が気に入って、衝動買いしてしまった。山羊の足を持つ不思議な少女グルーに連れられて、主人公のジョヴァンカルロが月夜の晩に不思議な体験をする物語。グルーは結局何者なのか。月夜の世界は、夢なのか現実なのか。昼間の現実世界から月夜の幻想世界へと、切れ目なくゆったりと流れていき、知らず知らずに不思議な世界の中に入り込んで漂っている、そして、また、気づくと現実に戻っていて、狐につままれたような読後感。薄い本なので、すぐに読めますが、音楽でも聴きながらゆっくりと読むのが良さそうです。私は、一気に読んでしまったので、少し損した気分です。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
イタリア式真夏の夜の夢?,
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レビュー対象商品: 月ノ石 (Modern & Classicシリーズ) (単行本)
ヨーロッパの田舎の,自然と人間との境界がまだあまり明確でない,超自然と狂気と夢まぼろしと現実が交錯する魔力に満ちた世界を描いた作品.シェークスピアの真夏の夜の夢をちらと思い浮かべたりしたが,語り口はユニークで独特な世界を演出している.ただ翻訳が何だか平板で,大学の授業で先生が「正しい和訳」をやってみせたものを読んでいるかのような印象を受けた.イタリア語独特のピリオドを打たずに文章を続け積み重ねていくスタイルや,それこそフィレンツェのドゥオモの絢爛たるモザイクのように散りばめられた形容詞のオンパレードはさぞかし翻訳者を苦労させたことかと思うものの,通販でなく書店で立ち読みして吟味したら買わなかったかもしれない,と思った作品.翻訳にも作者のイマジネーションに匹敵する想像力の持ち主が必要であろう(山尾悠子さんとか).それでも星3つにしたのはランドルフィの実力と,この大家の作品をよくぞ日本に紹介してくれたという思いから.
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