とりわけ、美しい写真にレイアウト良く配置された、簡潔かつ
適切な説明文に目を奪われた。著者・藤井 旭氏の知識と感性
のバランスは、なんとも筆舌に尽くし難い。
科学的に天体としての「月」を紹介するだけに止まらず、
紫式部の「源氏物語」や清少納言の「枕草子」を取上げながら、
文学に取り上げられた「月」が紹介されている。
月と狩りの女神「アルテミス」。狩人オリオンを自慢の弓矢で
命をうばってしまう神話が心にジ〜ンときた。月と人類の関わり
がこんなに深いと思うと、思わずため息が出てしまう。
科学書でありながら、「見て」「読んで」「学んで」しかも
「美しい」素晴しい一冊なのである。