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最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書)
 
 

最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書) [新書]

山口 進 , 宮地ゆう
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書) + 司法官僚―裁判所の権力者たち (岩波新書)
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商品の説明

内容紹介

裁判員制度が動き出し司法への関心が高まる中、司法の頂点に立つ最高裁。判事たちの合議で決まる最高裁判決に、どのようなカラクリがあるのか。過去10年の重大判決の内幕を追い、権威に隠れた最高裁の真実の姿に調査報道が迫る。

内容(「BOOK」データベースより)

いまなぜ最高裁の「暗闘」なのか。15人の最高裁判事は思想も個性も異なる。ヴェールに包まれた最高裁の真相や内実に少しでも迫る一冊。

登録情報

  • 新書: 280ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2011/1/13)
  • ISBN-10: 4022733780
  • ISBN-13: 978-4022733788
  • 発売日: 2011/1/13
  • 商品の寸法: 17.6 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
これまで司法消極主義に立脚すると云われてきた最高裁の近時における司法積極主義への漸進的な転換の内部過程を、光市母子殺害事件、在外選挙権制限や国籍法をめぐる訴訟の具体的な展開をはじめとする豊富なエピソードなどを交えて描き込み、読ませる一書であった。最高裁判事たちや調査官たちの誠実に思索しかつ苦悩する等身大の姿をよく理解することができた。

「国籍法訴訟での津野の奮闘は、そうした文脈の中に置いてみると、「内閣法制局的なるもの」が敗れ始めた時代のエピソードの典型例だと言える」(186頁)。
「どんな少数意見でも、それがどう社会の趨勢を変えたのかをはっきりと検証することは難しい。少数意見は時代を先取りする先見の明と考えることもできるし、社会のほうが少数意見の有無と関係なく、自然と変化していくこともあり得るだろう。少数意見と社会の声とは、鶏と卵の関係のようなものでもある」(209頁)。
「中川は2人の立場の違いを、「時代の変化とともに法律や憲法の意味が変わりうるというブライヤーと、法律や憲法も制定当初の意味に忠実に理解すべきで、それに裁判官が手を加えるべきではない、とするスカリア」と説明する」(217頁、二人の米国最高裁判事を対比した中川丈久神戸大教授の言葉より)。
「問題に気づいた途端に、経済の破綻から生じた閉塞感から、ともかくも変えることがいいことであるといったエモーショナルな雰囲気が支配していたことは大きな不安要素でもあった」(231頁、裁判員制度の導入に関する竹崎博允最高裁長官(当時事務総長)の覚書より)。

最高裁判決が時代を作るのか、時代が最高裁判決を動かすのか。個人的にはどちらかというと後者であるようにも思えるが、いずれにせよこれからの最高裁からは目が離せないと感得させてくれた好著である。裁判や時事に関心ある方には一読をお勧めしたい。
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By お尻ぷりぷり VINE™ メンバー
 「米国で書店に入ると、最高裁の内幕を書いた本や、判事に関する本が一般書とともに並んでいる光景をよく目にする」(209ぺージ)とあります。

 全くその通りで、日本のジャーナリズムは最高裁及び検察の内情にほとんどトライした形跡がありません。勧善懲悪的な思考法から脱却できないうえ、取材対象との距離感をつかめない(つまりベッタリになることが多い、たいがいが結局御用聞きで記者生活を終える)「社会部」という組織の悪弊もあると思います。

 このため、日本国内では類書が非常に少なく、その分本書は価値のあるものとなっています。藤山判決の影響など、変わりつつある最高裁・裁判所の内情をレポートし、初心者に分かりやすく書くように心がけているようにも見えます。

 そうした労は多としますが、ボブ・ウッドワード&スコット・アームストロングの『ブレザレン』と比べるとずいぶん落ちます。元毎日新聞記者の山本祐司の『最高裁物語』と比べても迫力不足は否めません。次回作を期待します。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
迫力に脱帽 2011/1/29
実に丹念な取材に基づいた本だと思う。
細かな描写に圧倒的な迫力がある。ドラマを見ているような感覚になるが、これが読書の醍醐味と言うものだろう。
著者の見解に賛同できない部分もあるが、こうした力作が出版されること自体に意義があるだろう。
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