悲劇に終わらないと現世に繋がらないため、何処をどう通ろうが破滅に向かうしか
ないという制約に縛られてしまうのが、非常にもどかしく切ない気がするのですが、
それでも目が離せないのが、この作品です。
今回も良い場面が多く、台詞も心に残るものばかりでした。
特に今回の見所は、現世では有り得ないくらいに、気持ちを素直に出してしまう
金蝉でしょうか?
「 先に手を差し伸べたのは、お前のほうだったな、悟空。
・・・迷惑なんだよ、マジで。
何に変えても、俺はその手を、もう放せなくなったじゃねえか 」
また、天蓬が、強行突破の決行を控えて捲簾に告げる、
「 ――― 本当はね、なんだっていいんです。
憶えていてくれるなら、どんな事だって。」
なんてのも、好きですねぇ・・・。
軽いノリの冗談みたいな参加シーンであったにも関わらず、
生き延びるチャンスがほとんど無いことを、誰よりも冷徹に承知していたことを
示す言葉でした。
とにかく、買って損は無い読み応えにはなっています。