『エス』では頭がキレて真面目、でもちょっと地味だよなぁ……という印象だった篠塚さん。今作で見る目が変わりました。
仕事で見せる冷たく厳しい顔、嫌味やあてこすりだって言っちゃう、喰えないヤツ。イメージが覆った分、キャラに厚みが加わり、シリーズにも奥行きが生まれたのでは。
篠塚さんに幸せになってほしい、との気持ちは私にもありましたが、辛く寂しく耐えきれないような孤独さえ、淡々と受け入れ歩みを止めない……それが彼の生き方なんだろうな。
だから安易にハッピーエンドにはならなくて、これはこれでよかったです。
慕ってくる江波にほだされて、いい関係になっちゃう……ってのも、BL的には美味しいけど、『篠塚』という人はそれを選ばないんですよね。江波との最後のキスもやるせないけど、その兄・神津との別離シーンはそれ以上に切なかったです。
『エス』の椎葉と宗近のその後も覗けるので、シリーズファンの方は必見ですね。