辞世の句とは、「死の受容」であります。先人達がいかにしてその時代を生き切り
そして死を受容してきたのか。それを知る手がかりとしては良い本です。
問題は、それにいちいち「偏見」でもって評を下した筆者の賛であります。
例を挙げれば「しにたくない」と発した夏目漱石の語を「男らしくない」という。
「しにたくない」という語を臆することなく発する事こそ「男」であります。
「死の受容」であります。
筆者のこうした偏見と我見によって、先人達の辞世が曲解されて世に伝播されるのは
避けたいところです。
そうしたところを、「いち意見」として捉え、先人達の言葉を確認するという目的で
あれば、役に立つ本であると思います。