本書は一種の和英辞典です。「愛している」から始まって五十音順に英訳が載っています。しかし、従来の辞書と決定的に違うのは、個々の表現の使用頻度を徹底的に明示した点です。日本語のある表現に対して、場合分けされた使用状況ごとに二通りから十通り以上の英訳を挙げて、それらが実際のアメリカ英語でどのくらよく使われるか、または使われないかを記号を使って表してあります。たとえば、「楽しむ」を引くと1≪クラシックコンサートのような知的な所へ行ったとき≫ a)普通に述べるとき<楽しかったです>の後に A We had a good time. B We had a great time. C It was enjoyable. D We enjoyed ourselves. E We had fun. F It was fun. と英訳が続き、AとBには◎(非常によく使われる)が、CとDには○(よく使われる)が、EとFには×(使われない)という記号がついています。使用頻度の判断には米国人74名の精選されたインフォーマントの協力を得ているので非常に信頼度が高いです。旺文社のレクシス英和辞典がプラネットボードというコラムで同様の試みを行っていますが、本書はそれを語数、内容ともに充実度を高め、一冊の本にまとめた形です。英語学習及び、英作文の指導にも大いに役に立つ、まさに多くの人が待ち望んでいた辞書だと思います。