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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
別の世界からの便り,
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レビュー対象商品: 最後の物たちの国で (白水Uブックス―海外小説の誘惑) (新書)
次がない。これでおしまい。「最後のもの」というのは、「最後のものたちの国」とは、つまりはそういうことだと思う。 さっくりと言ってしまえば、絶望である。 主人公アンナ・ブルームが置かれている立場はまさにそれで、四面楚歌、360度矢面という情景描写がぴったり来るような地獄の中にいる。 それでも、訳者が言うように、この作品の根幹に流れているのは「希望」である。 社会の中にあるさまざまな価値観を、削ってけずって、極限までそぎ落としてシンプルにしたからこそ見える人間像が、ここには描き出されている。 物語はえんえんと続く静謐な悪夢のようだが、最後に一気に収束する。 最後の数行がとにかく秀逸。 この本が出版されたということは、つまりは一通目の手紙は届いたということなのだ。 アンナ・ブルームの約束が果たされることを、願ってやまない。
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
最後の最後まで,
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レビュー対象商品: 最後の物たちの国で (白水Uブックス―海外小説の誘惑) (新書)
ストーリーは、語り手であり主人公であるアンナが絶望的な状況においていかに生きたか、というもの。私が思ったのは、たとえ最後の最後と思われる絶望でも、それは最後ではなく通過点なのであり、命が残っている限りは、その人生を味わい尽くすべきなのだ、ということ。 聡明なアンナは、常に思考し、感受し、拒否し、吸収しながらたくましく前へ進んでゆくものの、再び翻弄され、新たな困難の前に投げ出されてしまう。 これは常に繰り返される拷問のような悲劇なのだが、それでもアンナは負けなかった。 そして、これが希望を持つということなのだと思った。 ストーリー展開のテンポ、予測不能の事件、時に立ち止まって行う熟考など、オースターらしさも満載です。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
傑作,
By 本好き (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 最後の物たちの国で (白水Uブックス―海外小説の誘惑) (新書)
ポール・オースターの本は、エッセイなどを除き全て愛読していますが、中でも本書が一番「ああ、あれをもう一回読もう」という気にさせられます。設定自体は多少変わっていると言えなくはないですが(悪く言えばロールプレイングゲーム的)、基本的にはシンプルな作品。 またオースターものにしては、薄いのでアッサリ読めます。 それでいて、この力強さは何なのでしょうか。 じわじわと生きる力がわいてきます。心に突き刺さるような、大好きな一冊です。
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