開高健の傑作はたくさんあります。
人によってそのベストワンはまちまちでしょうが、私のイチオシはコレ。
最初の1ページ目から最後のページまで、知的好奇心を刺激されっぱなし。
開高健のゆたかな語彙と、独特の日本語のいいまわしにひきつけられて、寝る間も惜しんで読んだことが昨日のようです。
本の最後の方、残りページが少なくなってくると「ああ、まだ終わらないで…」と願った唯一の本でもあります。
もともとは月刊「諸君!」に連載されていたものをまとめたもの。
しかし、並々ならぬ労作です。
古今東西、「食」(酒も含む)を軸に、開高氏がさまざまなテーマに体当たり。
対象への斬りこみが深く複眼的です。
ああ、こういう見方もあったのか…、と私のような浅い人間は嘆息の連続です。
ところどころ、頬がゆるむクスッとなるようなあたたかいユーモアがあって、読み飽きしません。
数年前、当時の在庫をすべて買い取り、知人友人先輩後輩に送りつけ無理やり読ませたことがあります。
みなさんもぜひ!
ちなみに初版本の装丁は見事でした。
あれを超える装丁を、日本の本では見たことがありません。