よくあるハウツー本ではなく、とても真面目な本。ウェーバーの「理念型」を援用して、著者は、男子を8タイプに分類するが、生身の個人がどれかにぴったり一致するわけではない(p16~33)。全体を読んでもっとも印象的だったのは、「相手と楽しく話をしているときが一番幸せ」という、草食系男子の女性観である。性愛よりも友情こそが幸福の鍵なのだ。女性向けに書かれた本だが、若いとき草食系男子だったという著者の筆致は優しい。4人の草食系男子との著者インタビューも面白い。「どのタイプがいちばん女性を幸せにできる草食系なのでしょうか?」という女性の問いに、著者はこう答える:「それは付き合っている女性との相性によると思います。男女の関係には、もう、ありとあらゆるバリエーションがあります。8種類の男子のうち、どのタイプがいちばん女性を幸せにできるか、誰にも分りません。どれがいいとか断言するのはインチキ心理学者です。私は、草食系男子の方が肉食系男子よりもいいとは言っていません。いろんなタイプの男性と女性がいて、それぞれが、それぞれの仕方で幸せになっていけるのが理想だと思います。」(187) こういう肩の力を抜いた生き方が、もっと普通になってほしいものだ。