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最後の家族 (幻冬舎文庫)
 
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最後の家族 (幻冬舎文庫) [文庫]

村上 龍
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (40件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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   リストラにおびえる父親・秀吉、若い大工と密会を重ねる母親・昭子、引きこもりの長男・秀樹、10歳年上の元引きこもりの男と交際する長女・知美。ある日、向かいの家で男に髪をつかまれて引きずられる女を目にした秀樹は、それが「ドメスティック・バイオレンス(DV)」だと知り、いつしか女を救うことを夢想しはじめるが…。

   内山家は現代家族が抱えるさまざまな問題に直面している。しかし、「救う・救われるという人間関係を疑うところから出発している」と語る村上は、内山家に安易に「救い」の手を差しのべたりはしない。「家族は楽しく食事しなければならない」「親は子供に期待する」といった現代家族を漠然と包みこんでいる幻想をはぎ取られた内山家は、一気に崩壊へと突き進む。にもかかわらず、読後感がさわやかに感じられるのは、多くの困難を引きずりながらも徐々に自立していく内山家の人々が、家族の崩壊と反比例するかのように生き生きとしてくるからだ。特に秀樹が、女を救おうとする自分とDV加害者とが「似ている」ことに気づき、涙するシーンは印象的だ。

   村上は2000年に発表した『希望の国のエクソダス』で日本経済や教育を論じ、主人公の中学生に「この国には希望だけがない」と語らせた。そうした絶望感を経て書かれた本書には「救い」はないが「希望」の光は見て取れる。読み手は、家族それぞれの視点で同じシーンを描くという手法で構成されるこの物語で、登場人物の誰かに自己を投影し、自分にとっての「希望」を見いだすことができるに違いない。(中島正敏) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

引きこもり、援助交際、リストラ。過酷な現実にさらされた内山家の人々に生き延びる道はあるのか? 家族について書かれた残酷で幸福な最後の物語。テレビドラマ化もされたベストセラー。

登録情報

  • 文庫: 358ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2003/04)
  • ISBN-10: 4344403576
  • ISBN-13: 978-4344403574
  • 発売日: 2003/04
  • 商品の寸法: 15 x 10 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (40件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By みやさま トップ1000レビュアー
形式:文庫
 本作は村上龍の全作品の中では地味な印象を受けますが,身近なテーマで,明確なメッセージが伝わり
わかりやすい部類に入る作品です。
「救いたいという思いは案外簡単に暴力につながります。それは相手を対等な人間と見ていないからです」
「他人を救いたいという欲求と支配したいという欲求は実は同じです」
 では,他者に対してしてやれることは何もないのでしょうか?
 このテーマは村上龍の過去の作品においてもたびたび取り上げられており,例えば「テニスボーイの憂鬱」
では,「キラキラしている自分を見せてやること」が重要だと言っていました。
 本作では
「親しい人の自立はその近くにいる人を救うんです。一人で生きていけるようになること。それだけが誰か親しい人を
結果的に救うんです」
 まずは自分を磨くこと。
 これが結局一番大切なことなのでしょう。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
自分が引きこもるんじゃなくって、自分の息子が引きこもちゃったらどんな気分になるんだろう?なんてのはまだ20代の僕には分かりませんが、あれやこれやといろいろな方法で息子を社会復帰させようと試みるんだろうと思う。この話はそんな試みの一切に失敗した一家の姿から始まるのであり、青年は意外なキッカケであっさりと引きこもりを脱してしまう。-に+を与えることで状況を中和するのではなく、-にそれとは全く質の違う-が加わることでそれに刃向かう力が内に爆発して、もともとあった-までも巻き込んで人一倍精力化してしまう。まさに一筋縄ではいかない真理現象の面白い典型だと思うし、今回村上龍が興味をもったのはそういう漠然とした現象論だったんだと思います。

もしこの小説が村上龍のデヴュー作だったら、彼は芥川賞作家じゃなくて直木賞作家だったでしょうね。それはそれで見たいみたいんですが、村上龍の世界がハードコアじゃなきゃ許せん!という方々にはお薦めしません。逆に普段は村上作品なんてちょっと触りがたいという人にはお薦めだったりします。僕は今作で村上龍の新たな一面といいましょうか、随分たくさん発見したように思います。この作家は非常に気の強い毒舌家ですから、「ついて来れない奴は、ついて来るな!」的イメージだったのですが...。

このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By maurice blue トップ1000レビュアー
形式:単行本
村上龍の引き篭もりを描いた小説で「共生虫」というものがあるが、そちらは家族内のコミュニケーションが破綻して、残酷なまでの悲劇を呼ぶまでに至るのに対し、この「最後の家族」は、家族それぞれが自立した考えを持ち、結果ハッピーエンドに結びつく事になる。ハートウォーミングな内容故に、彼の持ち味とも言える、鋭い緊張感を味わえないというのは若干不満ながらも、「共生虫」のように個人的に楽しむ本とは違い、他人にもこの本を薦めてあげたいという気持ちが起こる。僕自身、読み終えた後に、自分の家族にもこの小説を読んで欲しいなという気持ちになった。

この小説の面白さは、家族4人のそれぞれの目線より物語が進行していく事だろうと思う。家族という一番身近な存在故に、お互いの気持ちは通じ合っているんだという錯覚というものは誰にでもあるように思う。ただ、こうして、一人一人の目線から物事を考えると、いくら家族でも他人の事は基本的に解らないのだと言う事を知る事が出来る。この一家はお互いがそれに気付き始め、自分の意志というものをちゃんと一人一人が持ち、それを相手に伝える事により、結果皆が支えあう事が出来たのだと思う。

理想の家族像。そういったものは誰しも曖昧ながら持つ事が出来るように思う。ただ、そういった幻想がそれぞれ個々の関係に多くのひずみを生み出すように思う。この家族は引き篭もり等の問題が起こることによって、それぞれが学び、自分で目いっぱい考えを出し、最終的に幸せになれたように思う。多分「共生虫」との大きな違いはそこにあるのだろうなとも思う。
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普通の私小説
齋藤氏の解説が的を射ているのですが、いつもの、「かろうじて論理の体裁を留めようとする読点を除いては、圧倒的に生命力と疾走感を伴って流れこんでくる独特の村上節」はす... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: ゆん
現代家族の縮図
「家族はそろって食事をするものだ」「普通になってくれればいい」
このような家族の神話に風穴を開ける作品です。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: ショコラ
すごくわかってる
私もひきこもりのような時期を過ごしましたが、ひきこもりからの回復、というか、そこから出ていくときに、どんな変化があり、その本人家族がどう対応していくのか…が、すご... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: あじ
最後の家族と共生虫、一緒に読みました。
最後の家族と共生虫、一緒に読みました。村上龍氏の書いたひきこもり小説のセットです。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: ねこ
龍と春樹が横並びになりました。
全ての作品を読破した訳ではありませんが、村上龍氏の作品の中で私が最も好きな作品です。一見崩壊してゆくように見える家族の再生の物語。最終章は涙が止まりませんでした。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: Kusanone
最後の意味
引きこもりの長男を中心に1つ1つの出来事を家族それぞれの
視点で描写している。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: ランディバス
ゴミ小説
夫が可哀想。ただそれだけの中身の薄い勘違い小説。村上龍はもう終わった。
投稿日: 2010/3/12 投稿者: 空条Q太郎
不倫って民法違反でしょ。
タイトルが仰々しいけれど、は何が「最後」だったのか分からないまま、
「一緒に食事をする≠家族」という他愛のないことだけ伝わった。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/25 投稿者: pochi
男性って・・可愛そう
最初は、現代版『岸辺のアルバム』かと思っていた。
バラバラの家族が、また一つに団結すると言うのかと・・。... 続きを読む
投稿日: 2009/11/20 投稿者: RURU
自立の意味
自立はある日突然やってくるものではなく、
きっかけはあったとしても、
自然界の変化のように微細で淡い変化の連続の中で... 続きを読む
投稿日: 2009/9/7 投稿者: くろじぃ
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