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14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著しく変容を遂げてしまったローマ帝国,
By
レビュー対象商品: 最後の努力 (ローマ人の物語 13) (単行本)
相次ぐ蛮族の進入に翻弄され、70数年のうちに22人の皇帝が相次いだ時代(『迷走する帝国』)を経た次の年代。帝国を4分割し、4人の正帝・副帝により職務を分担する「四頭政」を導入し広大な国土を治めたディオクレティアヌス帝、キリスト教を公認しコンスタンティノポリスへの事実上の遷都を行ったコンスタンティヌス帝の2皇帝の治世を描く。 もはやここに至るとローマ帝国は著しくその内容を変容してしまうことに気づかされ、ある種の寂寥感を伴う。 著者は単に権力の興亡・皇帝の事績を追うだけではなく、シリーズの初期の巻の中で著者が礼賛したローマをローマたらしめていた数々の特性・社会制度・考え方が失われていく様を丁寧に描いていく。シリーズを通じての一大テーマ、「ローマ帝国はいかにして隆盛し、また衰退したのか」に繋がる一端に触れ、知的好奇心の冒険ができる
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
目から鱗でした,
By 鏡餅 (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 最後の努力 (ローマ人の物語 13) (単行本)
5世紀、蛮族の度重なる侵入と劫掠により弱体化した西ローマ帝国がオドアケルに滅ぼされ、以後のヨーロッパはルネッサンスまでの長い「中世の秋」を迎えることになる・・・ローマ史の知識皆無だった私には、古代から中世への過渡についてはそんなイメージしか無かったのですが、この巻を読んで認識を改めさせられました。 ローマ帝国が滅亡したことにより古代の文明・文化が滅びたわけではなく、ローマ帝国が「中世化」することにより、古代の優れた知識や技術、精神が徐々に失われていった・・・。 「ローマは敗者さえも自分たちに同化させることで栄えた」というのが、塩野さんのローマ史の基本にありますが、この巻のローマは、決定的に「ローマらしさ」を失ってしまいます。同化させるべき「ローマらしさ」が無くなれば、その版土を守れるのは強大な軍事力だけ、ということになるし、帝国の一体性を維持するには神権に基づく絶対独裁だけ、ということになるのも当然なのかも知れません。 この後の衰亡史においては、辛うじて個々人の中に残る「ローマらしさ」が滅びの中で美しくも哀しく花開く、というシーンが多くなっていくような気がします。。。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ローマ滅亡まであと2巻,
By 楡岡 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 最後の努力 (ローマ人の物語 13) (単行本)
ディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝。ディオクレティアヌス帝ではローマに二人の皇帝(正帝)と二人の副帝が置かれる。だが、ローマの分裂はいま少し先だ。コンスタンティヌス帝はふたたびローマ唯一の皇帝になる。物語完結まで2巻を残す本書は、ついにローマ滅亡の実態を示すところまで来た。芸術は衰退し、都市ローマは首都としての役割を果たせなくなり、キリスト教が公認される。ローマ帝国時代とそれに続く中世を歴史の断絶とししてしか捉えていない私にとっては、興味深い事実が次々と展開される。
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