天才・山田ユギさんの、今のところたぶん最高傑作。せつないじんわりとえっちとギャグの配分が絶妙で、何度読み返してもうっとりします。
この2巻(完結編)だけでも十分おいしいですが(巻頭の「前回までのあらすじ」はサイコー)、やはり永井さんと本田さんが出会い、迷いながら結ばれる過程を1巻で堪能してからどうぞ。一筋縄ではいかない普通(なはず)のサラリーマン同士の恋愛、たっぷり魅せてくれます。
ストーリーは、美人でお人よしで呑んだくれのサラリーマン・永井さん(27歳)が、紆余曲折の果てにイヤミなくらいかっこいい本田さん(25歳)というスーパー彼氏を得た後の、激しいケンカと激しいえっちに彩られた試練の日々(笑)が中心です。
研究熱心なエロ魔人・本田さんに翻弄されつつ(ベッドではすぐ泣いちゃうし)、でも自分を失わないというか、丸くならないというか、相変わらず意地っぱりの永井さんのオヤジギャグ炸裂の三枚目ぶりが楽しい。本田さんにメロメロなくせに、でも永井さんには永遠のアイドル・後輩の斎藤くん(25歳)がいて、かわいくて甘やかしたくてしょうがない。この小悪魔がけっこうなパワーで永井さんを振り回してくれるので、本田さんも気の休まるときがありません。合掌。
ドタバタしたシーンも多いですが、全体としてはシリアス。というか、気がつくと、ケンカするたび、仲直りするたびに、本田さんと永井さんの想いが深く強くなっていって、胸にじんと迫ります。特に、真剣になるのがこわくていざとなると及び腰だった永井さんが、本気で、必死で本田さんとの関係を守ろうとするのには、涙腺が壊れそうになりました。
最後まで一度も「好き」も「愛してる」もないんだけど、それよりもずっと重い、せつないセリフがいっぱい。ぜひ酔ってください。