金子氏というと、派手さはないがとにかく安定して強いイメージのあるプロである。
特に、ラス率が8回に1回くらいという驚異的な守備力を誇っている。
そんな金子氏が「手厚い打ち方」というキーワードを軸に独自の戦術を伝授してくれる。
とりわけ、第2章の手厚い打ち方は必読である。
かなり消化が難しい内容だが、消化しきれば飛躍的にレベルがあがることを保証する。
第4章のリーチのかけかた、第3章の敵手看破の要点も実戦的な内容でとてもよい。
第1章の牌流定石入門は、いささかクセがあるので、取捨選択しながら読むとよい。
連続形の重視や、多面チャンの重視、ツモにあわせて手牌構成する等の解説は最高で、絶対に習得すべき技術である。
しかし、ツモの勢いという解説は統計的に意味不明なところがあるので、飛ばしてよいと思う。
あくまでも、牌効率を前提に、期待値をもとにした手づくりをしたほうが安定している。
こうして、ひととおり読み終えるころには「手厚い打ち方」の全貌がつかめてくると思う。
但し、手厚い打ち方は実戦でもまれないと定着が難しい技術でもある。
実際、この本を読んでから半年くらい逆に勝率がガタ落ちした。
守ってばっかりで全然アガレなくなってしまったのだ。
しかし、内容が身につきはじめるにつれ、読む前とは比べ物にならないくらい飛躍的に強くなった。
アクの強い本だが、強者になるためには避けては通れない本なので、頑張って内容を消化しきって欲しい。