内容紹介
時系列解析において有限長の時系列データから相互相関関数やクロススペクトルを計算することはきわめて難しい。相互相関に関する最大エントロピー法は知られていない。本書では自己相関に関する最大エントロピー法を用いてクロススペクトルを計算する新しい方法を提案し,その方法の根拠を明確にするように記述している。 初版の読者には,第2版でなされた変更について報告しておかなければならない・第2版では,第3章「相互相関の理論」を新たに加えた.そしてこれに関連して計算例を若干追加した.現実にわれわれが対象にする時系列データは,すべて有限長であり,かつさまざまな過程を含み,さまざまな要因によって規定されている.それ故,時系列のスペクトル解析理論は,任意の時系列に対して適用可能でかつ有限長であることを基礎にしたものでなければならない.本書におけるわれわれのこの立場は.相互相関の理論においてもー貫している.時系列解析において相互相関を扱うときにわれわれが直面するのは,有限の長さの時系列データから相互相関関数やクロススペクトルを計算することがきわめて難しいという問題である.相互相関に関する最大エントロピー法は知られていない.そのため本書では,自己相関に関する最大エントロピー法を用いて間接的にクロススペクトルを計算する方法を提案した.第3章の理論はその方法の根拠が明確になるように記述されている.相互相関については,その概念が時系列解析にとって実際にどのように役立ちうるのかということ自体,研究が必要である.
著者について
常盤野和男(ときわのかずお)
1965年 北海道大学大学院理学研究科修士課程終了,
元北海道大学大学院工学研究科
大友詔雄(おおとものりお)
1970年 北海道大学大学院工学研究科修士課程終了,
元北海道大学大学院工学研究科
田中幸雄(たなかゆきお)
1985年 北海道大学大学院工学研究科博士課程終了,
(有)諏訪トラスト