東大のロバート・キャンベル先生と依布サラサがMCで出ているNHKの「J・ブンガク」。ここで「心中天の網島」が取り上げられていこともあって、遅ればせながら読んでみた。落語等で内容はおぼろげながら知っていたものの、オリジナルを読むのは今回が初めて。近松の「心中もの」の中でも最高傑作といわれているようで、「こりゃ、兄弟といえども大変だ!」といわざるをえない。この弟にとっては、キャンベル先生も言うように、こんな色恋沙汰で大の男が「兄の意見を受くることか!」「兄じゃ、アァ面目なや!」ってことかな。
大阪は「八百八橋」といわれているだけあって、実に多くの橋があるが、「名残りの橋づくし」には、普段何気なく渡っているいくつかの橋の名前の由緒が書かれていてとても興味深い。もっとも、この「橋づくし」の場面は二人の心中道中なんだなあ、なんともはや切ないが・・・・・。
天神橋、梅田橋、緑橋、桜橋・・・・・。
大阪の地名に博労町(ばくろうまち)というのがある。この辺りを歩いているお初の場面で、悪夢を食べるといわれているあの「獏(バク)」のことが「曽根崎心中」に書かれているとはねえ・・・・・。
オリジナル古文のほか、現代語訳がついているので、この他にもいろいろと発見があって面白い。それにしてもヒロインは皆、遊女なんだなあ。