本書は、大きく分けて、3つ、人民解放軍の現状分析、台湾と中国の軍事的衝突のシナリオ
そして、尖閣諸島をめぐる日中衝突のシナリオを述べています。
しかし、人民解放軍は確かに、旧型兵器で旧ソ連のお下がりと言われてるが、しかし、中国軍の急激な軍事費増大やその近代化は、あまり考慮されてない気がする。
もちろん、その部分には触れてはいるけど、まだ日本やアメリカの優位性は揺るがないかのような分析だ。しかし、影では、何をやってるか北朝鮮以上にわからず、たぶん、ミリタリーバランスの分析以上の膨張傾向にある、中国の分析がややこんなに楽観過ぎていいのか?という疑問ばかりが浮かんだ。
そして、台中、そして日中衝突のシナリオだが、双方のシナリオも結局は台湾、日本は勝利、そして、中国は国際世論の孤立から、降伏という最後を迎えると結んでいる。
双方のシナリオとも、中国が甘いシナリオ、つまり尖閣占拠や台湾攻撃をしても、アメリカが出てこず、かつて南沙諸島を領有したようにうまくいくという読みをし、アメリカが出てこないと考えてるという前提で、軍事的手段に訴えるのだが、ここまで中国の軍部は馬鹿だろうか?
ただ、この本ではあまり指摘されていないが、中国共産党の歴史は他のアジア諸国の中で一番、軍事的手段に訴えてきたというのは事実だ。ですから、シナリオでは日本も力を行使することになるわけであるから、シナリオのように、平和を守るためには「平和」と絶叫するだけでなく力の行使の覚悟がより必要となるということをこの本の教訓として受け取ってほしい。