和の器に関心を持ち、評価も高いので手にとってみました。
紹介されている器は写真も多く、確かにシンプルで使いやすそうなようものが多いのですが、文章は安易で物足りなく思いました。
よい器を紹介したい、ということなのでしょうが、料理と器の関係が逆転しているというか、アンバランスなものを感じます。私は器も大事だと思いますが、主役はあくまで料理だと思っています。家庭で作ったお惣菜の例ではなく、コンビニ弁当の話が数回出てきたあたりで、著者とは感性が合わないと思いました。
「コンビニでも牛丼屋でも、国産の竹の割り箸を大いに活用してほしいなあ。外国の森を乱伐しないですむし、コンビニの弁当も気分よく食べられるだろう。」(p.39)
これは輸入材の森林伐採を食い止め、<適度に>切る必要のある竹を使ってほしいという意味だと思いますが、今度は竹材の消費が過剰になり過ぎてしまう危険はないのでしょうか?そもそもコンビニ弁当のこと一つとっても、日本人の暮らしを根本的なところから考え直すべき問題だと思います。(私はコンビニ弁当を否定はしませんが、それが当たり前になってしまうことには危惧を覚えます。)
「箸もスプーンも味のうち」と書かれているのはその通りだと思いますが、美味しいものをより美味しくであり、粗雑に作られた食べ物が魔法のように美味しくなるものではないと思います。
また目次にある「器の収納」を参考にしたかったのですが、書かれているのは僅か1ページで何の役にもたちませんでした。
それで、器の情報だけチェックしようと思いましたが、巻末の商品一覧が使いにくいのです。その器の写真が掲載されているページが書かれているのですが、本文中の写真ページにはページを示す数字が印刷されていません。
器についての情報は他からも得られるので、残念ながら私としてはこの本から得るものはありませんでした。