H・P・ラヴクラフトのホラー『クトゥルー神話』を題材としたゲームブック『暗国教団の陰謀―輝くトラペゾヘドロン』です。他のホラーゲームブックの傾向同様、デッドエンドが多く難易度は高いです。
いや、その言い方では正確さを欠くでしょう。極めて無っ茶苦っ茶ムズイです。
しつこいようですが、もう一度言います。
難易度極高です。
クトゥルー神話に登場する化け物の強さ、恐怖を表現するためにはそれくらいの難易度が必要なのだろうとは一定の理解はできますが。ただ、ゲームブックはゲーム的要素だけでなくストーリーも優れていなければ面白くないという持論を有する私でさえも、本作はちょっとゲームとしてのバランスが偏り過ぎかなとも感じます。読者がゲームとして楽しむのですから、もうちょっと難易度を下げても良かったのではないでしょうか。
その反面、ストーリーといいますか、クトゥルー神話描写はなかなか優れたものなのではないでしょうか?ラヴクラフトの著作に触れたことの無い私でも、クトゥルー神話の内包する天秤がひっくり返りそうな危うい均衡の不安感や恐怖をなんとなく実感できたと思います。
邪神ダゴンやルルイエの深きものどもといった独特な化け物たちも存在感抜群です。