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暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏
 
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暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏 [単行本]

長谷川 毅
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

米ソそれぞれの黒い「時刻表」をめぐって、野望と思惑と駆引きが交錯する。はじめて国際的文脈から完璧に描き出された太平洋戦争終結の真相。1945年夏のドラマは複雑で冷酷だった。

内容(「BOOK」データベースより)

米ソそれぞれの黒い「時刻表」をめぐって、野望と思惑と駆引きが交錯する。1945年夏のドラマは複雑で冷酷だった。はじめて完璧に描き出された太平洋戦争終結の真相。

登録情報

  • 単行本: 602ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2006/02)
  • ISBN-10: 4120037045
  • ISBN-13: 978-4120037047
  • 発売日: 2006/02
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
日本降服までの3ヶ月間を焦点に、米ソ間の日本及び極東を主導権争いを克明に検証した本。

この本を読んで知見を得たこと、印象的だった箇所は次の4点。

1.米国首脳部では、ポツダム宣言の対日通告の前日に、広島と九州北部(結果的には長崎)への核爆弾投下が決定されていたこと。米国の核兵器行使は、日本のポツダム宣言「黙殺」に対する報復ではなく、ソ聯参戦前に日本を降服へ追い込む目的があったこと。

2.8月初旬当時の日本の最高指導者は、継戦した場合、本土に核爆弾が投下され、今後も引き続き投下される可能性を認識していたが、そのことよりもソ聯が参戦し、日本本土への侵攻することへの懸念のほうが降服の意思決定の根拠となっていたとうかがわれること。

3.日本が降服の意思決定を行なう過程で、「国体の護持」を降服条件とすべきであるとの主張が継戦派から提起されたが、これに対し停戦・降服派は、「国体護持」=天皇の生命・身体の安全と自由を確保し立憲君主制を維持すること、と敢えて狭く定義することで、昭和天皇と皇族の同意を得、軍部の諒解を得た経緯があったこと。

4.ロバート・JC・ビュートー著、大井篤訳「終戦外史」(時事通信社、1958年刊)の存在を知ったこと(その後直ぐに古書店で買いました)。
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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
原爆投下、ソ連参戦と日本の降伏をめぐる、トルーマン、スターリンと日本の指導者の熾烈な駆け引きを克明に描いた本である。

日本では、終戦の経緯に触れた本は非常に多い。しかし本書を読むと、従来の多くの文献が、国内中心の天動説的な視点から書かれており、降伏をめぐる国際政治上の駆け引きに目を向けていなかったことに気づく。原爆投下とソ連の参戦はあたかも天から降ってきた災難であるかのように扱われ、なぜアメリカは原爆を投下したのか、ソ連の参戦と原爆投下にはどういう関係があるのか、といった疑問は、提起されないことも多かったのである。

アメリカでは、原爆投下の経緯や正当性について長い論争があるが、ベトナム戦争や冷戦をめぐる論争と同様、争点は「アメリカは正義の国か否か」というアメリカの自画像をめぐるものになっており、日本の降伏におけるソ連の役割には目が向いていなかった。

本書はソ連の極東政策の変遷に着目することで、原爆の投下、日本の降伏、そしてソ連の参戦を密接に結びついた過程として描き出すことに成功している。ワシントン・東京・モスクワの3箇所を結び、分刻みで展開されるドラマには、息のつまるような迫力がある。スターリンの動きが補助線となって、いままで見えなかった複雑な駆け引きやロジックが見えてくるのである。

優れた歴史書を読むと、大いに啓発されると同時に、なぜ今までこういう本がなかったのか、と不満に思うのが常である。どこの国でも、歴史叙述は国内的関心を反映しがちであり、本当の意味で国際的な立場から書くのは難しい。アメリカに帰化したロシア研究者、長谷川氏にしてはじめて書けた本ということなのだろうか。本書は吉野作造賞、司馬遼太郎賞のほか、アメリカでも2つの賞をさらっている。おそらくアメリカでも本書を読んで、自国の歴史叙述に不満をもった人が多かったのだろう。名著だと思う。
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本の良いところは、
先ず、史料に書かれていることを基本にしつつ、必ずしもそのまま鵜呑みにせず、史料上の発言者記述者の背景から合理的な類推を試みている点です。
次に、太平洋戦線における終戦史の主役である日、米英、ソ三者の立場、三様の振る舞いを各国の記録を相互に活用して検証し、その背後に意思の読み違いや、交渉テクニックの巧拙から出た様々な影響があったことを明らかにしている点です。
三つ目に、特定の政治的、民族的立場に偏らず、公正で客観的、時に冷淡に当時の出来事、当事者の判断、行動を評価している点です。これは、著者が日本で生まれ育った方で、現在は米国籍を取得し米国中心に活動を行っていることの影響が大きいかも知れません。

これまでの終戦史は、相当に資料を駆使している研究者においても、その研究者の民族的背景、国籍、活動場所、主に用いている言語などによって、史観や研究対象範囲が限定されていたというのが現実だと思います。
この本は、このあたりの縛りが少なく、その結果、従来我国内の常識であった解釈にいくつかの修正を与えるような研究成果を引き出したりしています。
特に、ソ連が広島原爆以降どのような考えを持っていたのか?我国の政府のポ宣言受諾判断にもっとも大きな影響を与えたイベントはなんだったのか?首相、陸相の強硬発言はそれぞれ本当に腹芸だったのか?などを解き明かしていく手腕には目を見張るものがあります。
まさに終戦史研究の決定版であり、一通り終戦経緯は掴んだと思われている方にも是非お読み頂きたい一冊です。
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一部要約
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日本降伏経緯の合理的説明
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