英国女王エリザベス1世暗殺に関する暗号文書が破られ、処刑されたメアリー・スチュワートの事件をはじめ、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『仮面の男』(原作はデュマの『鉄仮面』)にも出てくるフランスの鉄仮面に関する文書、埋蔵金のありかが示されているという謎の「ビール暗号」、第1次世界大戦、第2次世界大戦の様相を変えた暗号解読者たちのテクニックなど、読者の知的好奇心をくすぐるトピックが数多く登場する。暗号が我々の歴史にいかに大きな影響を与え続けてきたのかがよくわかる。
転置式暗号、換字式暗号といった単純な暗号化の方法から、複雑なヴィジュネル暗号、エニグマ暗号、単純だが決して破られることのなかったナヴァホ暗号のほか、ヒエログリフ、線文字Bなど、数多くの難解な古代文字や表記が、暗号解読者たちの血のにじむ解析努力と併せて詳述されている。
本書では、読者がこれらの暗号を実際に作ったり、解読したりしながら読み進めていくことができるよう工夫されている。パズルや謎解きが好きな読者はもちろん、歴史の裏側をのぞいてみたい読者や考古学ファンにとっても興味深い1冊である。(土井英司)
(日経インターネットテクノロジー 2001/09/01 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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最も参考になったカスタマーレビュー
21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
発見者のスリルを体験しよう,
By じろう (長野県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで (単行本)
サイモン・シンが『フェルマーの最終定理』に続いてまたもやってくれた...とはいっても,原書の出たのはもう2年前だが.食いすぎにげっぷの出そうな,最新科学の解説書はいくらでもある.しかし,最先端の発見をした人々の知的興奮を伝えること,発見の中の本質的部分を読者が共同作業できること,しかも重要な点を明確にわかりやすく伝えること,これらを同時に成し遂げた解説・読み物を仕上げた作家は,サイモン・シン以外にわたしは知らない. この本では暗号解読に携わる人たちの精神的価値と科学的価値とを同時に伝えている.挑戦することの素晴らしさをこの本を通じて体験してほしい. 最後に訳者の青木薫さんに感謝したい.科学書に対するこの人の翻訳は読んでストレスを感じない.専門用語を多く含んだ文章を自然に読める文章に書くこと,これは日本人が書いた科学書の半数近くで実現されていないことである.しかし,この方の翻訳で快適に読めない文章には出会ったことがない.
29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間ドラマと,数式を使わない分かりやすい解説が秀逸!,
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レビュー対象商品: 暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで (単行本)
暗号について扱った本をそんなに読んだわけではありませんが,この本は絶対にお薦めの本です。著者のサイモン・シンは自身物理学者で非常に明晰な頭脳を持った方のようですが,知識をひけらかすような所はみじんもなく,とにかく読んでいて全く飽きないのが驚きです。それは,単に「この暗号はこういう仕組みである」と述べるのではなく,「なぜその暗号が生まれたのか,それに関わった人達の人生ドラマはどうだったのか,そしてその結末は!?」ということを,深く掘り下げているからです。まるで小説を読んでいるかのように,暗号の歴史がよく分かります。暗号にロマンを感じる人,ぜひともご一読下さい。
13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
一晩で読み終えてしまった。,
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レビュー対象商品: 暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで (単行本)
分厚い本ではあったがとても面白かったので一気に読んでしまった。暗号の本と言うとインターネットのセキュリティーを思い浮かべる人も多いと思うが、この本ではむしろ暗号自体の面白さや発展の歴史を綴っている。と言っても後半になると当然インターネットに使われている暗号の話も出てくる。暗号に関する様々なトピックが並んでいるがそのどれもが非常に読みやすく、おもしろい。それぞれの話のスケールが大きく、歴史を変えてしまうような重大な事件の裏側で行われていた情報戦争が生々しく再現されている。歴史をおって展開して行くので、本の後半に行くにしたがって徐々に暗号のレベルも上がって来る。しかしながら無理なく理解しながら読めるように非常に注意深く構成されているし、暗号の本質をついた説明がされているので暗号が複雑になっていっても無理なく理解して読み進めれる。 暗号は、その歴史の始めのころのものは数学者が作った物ではないのでパズル好きの人ならば解読法を考え出す事もできるはずだ。そういう意味でも知的好奇心をかきたてられる。インターネットを使っている人ならばクレジットカードの番号など本当に秘密を守られているのか心配な人も多いはず。この本を読み追えるころには秘密を守っている基本原理が理解できるようになっている事だろう。
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