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暇と退屈の倫理学
 
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暇と退屈の倫理学 [単行本(ソフトカバー)]

國分 功一郎
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

【朝日新聞やニューヨークタイムズのインタビューで注目を浴びる気鋭のスピノザ研究者が、「3.11以降の生き方」を問う。は
つ剌と、明るく、根拠をもって「よりよい社会」を目指す論客のデビュー。

何をしてもいいのに、何もすることがない。だから、没頭したい、打ち込みたい……。でも、ほんとうに大切なのは、自分らし
く、自分だけの生き方のルールを見つけること。

■すごい思想書
「読み進めるうちに、あぁ、こんなところに生きる意味があったのかと、一度人生をリセットしたような、そういう気分にさせてく
れる本です。震災以降の現在ならなおさらです。[…]ありとあらゆる意味や関係にこんがらがってるであろう現実を一旦均
してしまうような、まさにリセットするような実に晴々として爽快な内容」――鈴木成一氏(マトグロッソ「鈴木成一 装丁
を語る。」#36より)。

※ブログにて、「序章」を読むことができます。ぜひ「朝日出版社第二編集部ブログ」で検索してみてください。

[序章「好きなこと」とは何か?より抜粋]
資本主義の全面展開によって、少なくとも先進国の人々は裕福になった。そして暇を得た。だが、暇を得た人々は、その
暇をどう使ってよいのか分からない。[…] 我々は暇のなかでいかに生きるべきか、退屈とどう向き合うべきか。

著者について

國分功一郎(こくぶん・こういちろう)
一九七四年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。著書に『スピノ ザの方法』(みすず書房)、訳書に、デリダ『マルクスと息子たち』 (岩波書店)、コールブルック『ジル・ドゥルーズ』(青土社)、ドゥルーズ『カントの批判哲学』(ちくま学芸文庫)、共訳として、デリダ『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉』(岩波書店)、フーコー『フーコー・コレクション4』(ちくま学芸文庫)、ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』(みすず書房)がある。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 402ページ
  • 出版社: 朝日出版社 (2011/10/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 425500613X
  • ISBN-13: 978-4255006130
  • 発売日: 2011/10/18
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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50 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
長年、「暇=退屈」と思ってきたが、哲学者はそう単純には考えないものだ、ということが分かる本。ハイデッガーの分類に従い、「退屈」には「暇があって退屈している」状態の第1形式と、「暇がないが退屈している」状態の第2形式があり(分かりにくい状態だが本書の解説を読んで納得)、人間はおおむねこの第2形式の退屈を生きている、というのが先ず本書前半の幹となる考察である。この幹に至るまでに、本書前半で著者は一万年前の人類に起こったという大変化(遊動生活から定住生活へ)の中に「退屈」の発生源を見出し、「退屈」の正体を突き止めようとパスカル、ルソー、マルクス、ガルプレイスなどの論考のみならず、フォード大量生産方式や映画「ファイトクラブ」などにも言及する。その説明は「退屈」の解明に向かって手際よく、説得力を持つ。そして、著者自身「退屈論の最高峰」と位置付けるハイデッガーの『形而上学の根本諸概念』をベースに「退屈」の考察を深めることによって、人間が「正気」で生活していくとは、「気晴らし」と「退屈」とが絡み合った上記第2形式を生きることではないかーと、人間の生の本質に迫るハイデッガーに共感を寄せる。

本書後半は、そのハイデッガーの結論ー人間は退屈できるからこそ自由である。だから決断によって人間の可能性である自由を発揮せよーへの疑問が提示されるところから始まる。ハイデッガーは人間を動物から何とか区別しようと腐心しているのではないか?と懸念する著者は、この結論に疑問を呈し、日向ぼっこするトカゲ、哺乳類の血を吸うために18年間待つダニ、満腹になるまで延々と蜜を吸うミツバチの行動を分析しつつ、彼らが一つの環世界に浸っていることが得意であることを丁寧に検証する。一方、人間もこれら動物と同じく各人固有の環世界を生きているが、一つの環世界にとどまってはおられず、環世界間を自由に移動する存在であり、その自由こそが人間の退屈の根拠であることを説く。我々人間は、そういう人間であることを楽しみ、時として、トカゲやダニにように「動物」になることを待ち構える存在である、と。

さて、毎日毎日時間に追われる我が身(第1形式にいう”奴隷”状態にあります)に照らせば、「退屈」な時間とは贅沢以外の何物でもない。一度、徹底的に「退屈」な一日を過ごしてみたいと思っているが、「退屈」も、さて今は第1形式か第2形式か(本書では第3形式まで考察されている)などと哲学的分析や分類に追われると、おちおちボーッとはしておられまい。だから、たとえ”奴隷”状態にあろうとも、”時の経つも忘れる”状態は人間にとっては最も幸せな時間ではあるまいかと思った。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
初めてレビューします。
この本の第五章が、自分の心の中のモヤモヤとがっつりヒットしたので、つい書きたくなりまた。

「暇が嫌」でガツガツ働ける会社に就職して、自ら仕事に没頭してきたら、いつしか仕事の奴隷となってしまっており、今度は時間の経過に焦る日々。一分一秒が惜しい。一分一秒がもったいない。
あの仕事を終わらせなきゃ。あの勉強しなきゃ。ご飯食べなきゃ。早く寝なきゃ。

しかし、幸いにも、そんな日々は長く続かず、社会人3年目を迎えると、仕事にも少し余裕が出てきて、今度は時間とお金を少しずつ持て余すようになる。普通なら、ここから贅沢に走るとか、更に仕事に精を出すのかもしれないが、欲望や勢いに身を任せたことはしたくなくて、それらの行動は取らなかった。そうすると、今度は、就職前に感じていた「暇が嫌」という感情がまた戻ってきた。

大震災から一年経ったこともあり、その「暇」を利用して「人生で本当に大切なことってなんなんだろう」とバカ正直に自問自答し続けた(もちろん今も)。自分の心と徹底的に向き合い続けていると、今度は、自分の中にある可能性に目が向けられるようになった。というよりは、目を向けるしかなくなったのかもしれない。この自己自答の日々は、よくわからないが本当に苦しかった。そして、自分自身を生ききるために、今まで諦めてきたことに一つずつチャレンジしていくことを決めた。

退屈を通り越えて、自分の可能性に目を向けられるようになることを、この本では「自由」と説明している。
そして、その「自由」を実現するには、「決断」するしかないと説明している。

この本では、退屈を3種類に分けて定義しており、自分が社会人になってから感じてきた気持ち・思い・心の移り変わりも、例外なくその3種類に合致していた。
僕のレビューもくどいが、この本もくどい。ただ、面白いと思える一節はいくつも転がっている本だと思う。良い暇つぶしになった。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TH
読もうか読むまいか、買おうか買うまいか迷った時、まえがきとあとがきを最初に読まないこと(俺という代名詞と著者の自意識過剰にうんざりするので)。代わりに、序章と第一章を本屋か図書館で読むのがお勧め。この部分だけで凄く面白いし、為になる。これだけ読んで止めるのが大部分の人へのお勧め。ここがひどく気に入った人は続きを読むべし。ただし、相当くどいし,長いので,かなりマニアックでないと途中でいやになる公算大。全体としては、哲学のエッセンスを日常的な言葉で語ってくれる著者の才能が凄い。人生の根本問題を考える種類の若者にとっては哲学の良い入門書。人は如何に生きるべきか、自由とは何か、といった問題と関係している。評者のような老人にとっては、昔読んだ、カミュ「シジフォスの神話」、フロム「自由からの逃走」を思い起こさせてくれて、楽しい。
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最近のカスタマーレビュー
この本を読んで感じたこと
この本を読んで感じたのは以下の3点。
【その1】結論よりも結論に到るまでの考える過程が大事... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 水野嘉郎
それほどでも
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第6章の環世界の話以外は、文章が長くつまらなかったです。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: kusemasa
おもしろい試み
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投稿日: 2か月前 投稿者: 佐野波布一
暇と退屈、楽しいこと、興奮することと身近な言葉で哲学する
1章から7章まで、様々な事例や哲学者が登場し、あれやこれや
と解説する。ハイデッガーまで行く頃は、さすがに飽きてきたが、... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 楓
暇とは現代社会の人間に課せられた特権なのか足枷なのか
様々な学者の意見をわかりやすく引用、分析しており
あまり哲学を嗜んでいない私にもわかりやすい展開でした。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: zucchero
類書では一番面白い
退屈の小さな哲学(スヴェンセン)、退屈論(小野谷敦)と続けて読んだ。
スヴェンセンは、著者も言うように退屈に関する百科事典で、... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: しまったか!
これって現代アートですか?
最初から、身辺些事を取り上げて大仰に扱ってく姿勢に違和感を覚え乍読み進むも、ホッブスの自然状態の解釈のトンデモナサに放り出す。いまどき、こんな横のものを適当に切り... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: 無学堂
この15年間で一番面白いかも・・・
すごい衝撃です。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: watanabe
あくび指南、高等遊民および遊び人
本書を読んで以下のようなことに思いを巡らす。
日本は暇と退屈を大切にする国だった。

あくび指南はこういう噺だ。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: Gori
瞠目の一書であると同時に
同い年の若手哲学者がこの本を書いた。
現代において非常に重要な一書となるだろう。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 全適堂-京都の古書店
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