妖怪百景と聞くと恐ろしいものを想像してしまう。だけど、ここに描かれているものは、とてもユーモアがあってコミカルだ。鳥山石燕のように名前の付いた妖怪が一体ずつ描かれるのではなく、情景で描かれている。例えば、狸どもの馬鹿騒ぎ(鳥獣戯画の狸版?)、骸骨どもの宴会、烏天狗を負かす義経、そして百鬼夜行。奇抜な色使いに動きのある見せ方は、まるでフルカラーの漫画を見ているようだ。しかも面白い!!もちろん単体のやつもあるし、幽霊画などちゃんと恐ろしいものもある。どれをとっても、そのセンスは抜群にカッコイイ!妖怪画なのにカッコイイって表現があってるような気がする。冒頭で京極博士が語ってくれているし、巻末では(妖怪画)一つ一つ多田博士が説明してくれている。二人の偉大な妖怪博士が絶賛しているのだから、妖怪好きなそこのあなた!高い買い物ではないぞ。