内容紹介
ICTは、生産性の向上や国際競争力の強化をもたらし、社会や組織を変革する鍵を握っている。日本はICTのパワーを活用し、「クローズド」「ピラミッド」「縦割り」から「オープン」「フラット」「横の連携へ」と、社会や組織の構造転換を実現できるのだろうか。その成否が日本再生の鍵を握っているのではないか。 このような問題意識を根底に、国際大学GLOCOMは2009年10月20日、「ICT、社会変革、オープンなネット参加」を主テーマとするイベント「GLOCOMフォーラム」を開催した。智場115号ではこれと同じテーマの特集を企画し、(1)政治(2)ビジネス(3)社会の3つの観点から、フォーラムの詳細報告に加えて、新たな論文や対談を掲載している。 巻頭論文「日本の社会変革は起こせるのか?―オープンな参加、ICTの可能性」(渡辺智暁)では、本特集の問題意識と全体像を示した。そして、GLOCOMフォーラムのパネル討論「日本のICT活用のシナリオ:制度、組織、文化からの検討」(パネリスト:ケビン・ワーバック×夏野 剛×津田大介×石黒不二代×木村忠正、司会:渡辺智暁)」の議論内容の詳細を報告した。 (1)では、オバマ政権のICT活用をテーマとした「対談:オープンな議論、オープンなイノベーション、インターネットの役割」(ケビン・ワーバック×関口和一)模様の報告と、論文「「Twitter政治」は民主主義を増進するか」(庄司昌彦)を掲載。(2)では、「対談:日本企業を変革するICTパワー」(山本順二×篠彰彦)と「講演:ICT活用 日本の挑戦」(夏野 剛)模様を収録。(3)では、論文4本「動画生中継のグーテンベルク的変化」(井上明人×庄司昌彦)、「事例で見るICTの社会変革力」(山崎富美)、「日本はネット・ネイティブな国になることができるか」(渡辺弘美)、「デジタル・ネイティブの教育」(豊福晋平)を掲載した。 特集以外では、GLOCOM主催の研究ワークショップのレポートを4本掲載した。いずれもグローバルな話題を扱ったもので、アフリカ(講師はチョン・キルナム、以下同)、中国(古田茂美)米国(小池良次)、欧州(遊間和子、上村圭介、庄司昌彦)の情報通信・経済社会がテーマとなっている。