決して上から目線ではなく、就活生と同じ目線で語りかけてくる。良い意味で友達のような本。
就活ハウツー本や就活というシステムをさも分かったかのように分析した本は世の中に数多くあるけれども、本当の意味で就活生の目線から/就活生のために書かれた本はあまりないように思う。
そんな中、本書は本当に就活生のために書かれていると感じることができる数少ない良書だ。
多くのマスコミ内定者のESを分析し、話を聞き、という徹底した取材によって編み出されたマスコミ就活の「三大理論」は、特別な人だけが享受できるものなんかではなく、まさに「普通の僕ら」が実践できることばかり。そして、それだけだったら単なるハウツー本と大して変わらないかも知れないが、本書には決定的に違うところが2つある。
一つは、就活本でありながら「就活」を選択肢の一つとして、つまり「就活」を相対化して捉える意識が流れていること。そしてもう一つは、就活生を本気で「応援」してくれていること。
就活は、皆が必ず立つべきスタート地点ではないし、ましてや内定は絶対的なゴールなどではない。本書に登場する内定者のエピソードを読んでいると、そう思わずにはいられない。だからこそ、それでも「大人たちが勝手に作った"就職活動"という制度」に立ち向かっていく決意をした人にとって、本書はとても大きな力になると思う。
多くの就活生にとって、本書は就活「術」の本であるだけでなく、就活「応援団」であり、就活「お守り」のような存在になるだろう。