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晩鐘 続・泣きの銀次 (講談社文庫)
 
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晩鐘 続・泣きの銀次 (講談社文庫) [文庫]

宇江佐 真理
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

不惑の銀次、十手を取って岡っ引き復活! 小間物問屋・坂本屋銀佐衛門こと銀次も40歳、殺された妹と同名のお菊を助けたことをきっかけに、再び十手を取り、市中を騒がす娘拐かし事件の解決に乗り出す。

内容(「BOOK」データベースより)

十手と鑑札を返上し、岡っ引きから足を洗って十年。「泣きの銀次」も来年には不惑を迎えようとしていた。小間物問屋の主として細々と暮らしていたある日、銀次は監禁されていた娘を助ける。実は近頃、娘のかどわかしが頻発しているという。「下手人を捕らえるため手を貸して欲しい」と言われた銀次は―。

登録情報

  • 文庫: 360ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/12/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062767953
  • ISBN-13: 978-4062767958
  • 発売日: 2010/12/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
あれから10年、4人の子持ちになった銀次が帰ってきました。
前作「泣きの銀次」同様、江戸の市井の暮らしが生き生きと描かれ、10年たって周囲の人も変わり、親となった銀次の姿と人生の機微が筆者の円熟味を増した筆致でよみがえります。
一度は岡引を辞めた銀次が、殺された妹と同じ名のお菊という娘を助けた事をきっかけに10年振りに捕り物に復帰し、新しく増えた家族とともに事件を解決していく姿は、40歳になった銀次の姿と自分を重ね合わせて感慨深い。
魅力ある主人公の姿は、これだけ時間がたった続編でも色褪せていない。
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形式:文庫
銀次が十手を置き、小間物屋・坂本屋のあるじに専念してから10年の月日が流れた。
だが、殺された妹と同じ名のお菊という娘を助けたことが、再び銀次に十手を握らせる
きっかけとなる。娘を次々に拐かす下手人の正体は・・・?泣きの銀次シリーズ2。

あの銀次が帰ってきた!10年ぶりに十手を握る銀次は40歳・・・。そして、3人の
子供の父親になっていた。だが、相変わらず死人を見ると、人目もはばからずに泣く。
それは、銀次が優しい心を持っている証だと思うのだが。
今回は、娘の拐かし事件だ。それも、読んでいてつらくなるような残酷な事件だ。まったくと
いっていいほど手がかりがなかったが、銀次は同心の表勘兵衛らとともに徐々に真相に
迫っていく。そして、下手人の意外な素顔が・・・。
事件のことばかりではなく、銀次の家族の悩みなども描かれていて、人間味のある作品に
なっている。生きていくためにはきれい事ばかりではない。ときには泥にまみれなければ
ならないこともある。銀次の生きざまを通して、生きることの厳しさも感じた。読後ほろ
苦さも残るが、味わいのあるいい作品だと思う。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 樽井 トップ500レビュアー
形式:文庫
 これは、歴史物で傑作が多い宇江佐真理さんの作品の中でも人気がたかい「泣きの銀次」という作品の続編です。「泣きの銀次」は、死体を見ると泣けてきて泣けてきて仕方なくて号泣してしまうという一風変わった岡っ引きの捕物帖でした。今回のあらすじにも繋がるので感嘆に説明すると、そのときの銀次は最初、小間物問屋の大店の跡取りで、遊び人の放蕩者でした。それが、妹のお菊が猟奇殺人鬼に殺されたのがきっかけで彼は岡っ引きになり、事件解決に乗り出しいっぱしの十手持ちとなって活躍するというお話でした。
 それが、今作ではその十年後が舞台ということで、銀次の実家は火事によって店が焼けて零落し、彼は今で口やかましい奥さんをもらって、小さな小間物屋の棒手ふりのようなことをしており、すでに十手を返上していたりします。つまり、この話の冒頭では、彼は生活に追われ、既に十手持ちですらなくなっています。
 一方その逆に、当時は彼の下にいた政吉は今では大店の料理店を営みつつ、岡っ引きとしても幅をきかせており、人生が逆転しています。そして、それらはもう覆られないものに見えていたのですが、江戸で連続して起きた婦女連続誘拐事件の発生によって、大きく揺らいでいきます。たまたまの偶然で、銀次が、誘拐されてとある廃屋敷に捕らえられていた娘を助けだしてしまったのです。
 その娘からも懇願され、かつての親方からも要請され、彼は再び十手を握ります。
 しかし、そのことによって勇気づけられたものがいる一方、運命がねじれていくものも生まれ、悲しい事件も引き起こされます。ミステリ作品でありながらも、事件が解決することと誰かが幸せになるのが決してイコールではないという現実をも描いているこの作品は、前作より、より深く人間の悲哀を描く作品となっています。ある意味、それこそが宇江佐真理さんの作品の特徴であると言えなくもないのですが、少し苦い後味が残る作品です。
 尤も、この作品を、自分がもっと若い時に読んでいたらその感想は少し違ったものだったかも知れません。最近、歴史小説を読むと特にそうなんですが、あらがえない社会情勢やら社会の仕組みに嘆息し、道を間違えてしまった、理屈ではわかってもそういう風に曲がってしまった敗者の方にも同情の気持ちや悲哀の気持ちを強く感じてしまいます。これは、ひょっとして自分が年を取ってしまった証拠かな、なんてやくたいもないことを思ったりもして、なんだか複雑です。
 
 さて、この「晩鐘」はさらに続きがあって、ハードカバー版では「虚ろ舟」という続編が出ているようです。「虚ろ舟」というと、諸星大二郎の「妖怪ハンター」にも出てきましたが江戸時代のUFO譚の主役とでもいうべきもので、果たしてどんな作品になっているのやら気になるところです。
 個人的には、宇江佐真理さんの最高傑作は「髪結い伊佐次捕物帖余話」だと思いますが、このシリーズもちょっと追っかけてみたいと思います。
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