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時雨みち (新潮文庫)
 
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時雨みち (新潮文庫) [文庫]

藤沢 周平
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

にがい思い出だった。若かったとはいえ、よくあんな残酷な仕打ちが出来たものだ。出入りする機屋の婿養子に望まれて、新右衛門は一度は断ったものの、身篭っていたおひさを捨てた。あれから二十余年、彼女はいま、苦界に身を沈めているという…。表題作「時雨みち」をはじめ、「滴る汗」「幼い声」「亭主の仲間」等、人生のやるせなさ、男女の心の陰翳を、端正な文体で綴った時代小説集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

藤沢 周平
1927‐1997。山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。’71(昭和46)年、「溟い海」でオール読物新人賞を、’73年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『白き瓶』(吉川英治賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 365ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1984/05)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101247099
  • ISBN-13: 978-4101247090
  • 発売日: 1984/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.7 x 1.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By rock-c
形式:文庫
前回「時雨のあと」を購入、今回は「時雨のみち」
似たような題名の為、以後間違えて同じ本を2冊買わない為にも、即購入。

さて、内容。
短編11編収録。
全て魅力的な短編だ。
特に3作品、中でも「山桜」は大好きだ。

・ 「帰還せず」:
町人に成りすましていた公儀隠密のもう一人が、期日に江戸に帰らない。女を好きになって隠密を捨てていた。一旦は目を瞑ろうとしたが、武士に情けは禁物。斬るか斬られるか?

・ 「飛べ、佐五郎」
敵持ちで12年もびくびくしていた隠れ武士。相手が死にやっと自由になった。さて、その間食わせてもらい世話になった女を「はい、これまでよ」と無碍にすると どうなるか? 女は怖いぞ・・・

・ 「山桜」:
2度目の結婚をした。しかし、我慢できず、そこを飛び出した。幼女の頃から温かく見ていてくれた剣士と出会った。が、その人は直後 人を斬り身柄を拘束された。しかし、随分遠回りをしたが私の行き場所はここだったのでは・・・?

いい話しだ。
2回繰り返し読んだ。
この短編を読むだけでもこの本の購入価値はある。
絶品!!

・「おばさん」
・「亭主の仲間」
怖いお話しだ。この著者の本にしては珍しく怖い、恐ろしい。
特に「亭主の仲間」は、最後完結しないまま終わっている。これは非常に珍しい。
その分、この後の展開がものすごく恐ろしい。

■お薦め:★★★★★
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ringmoo トップ500レビュアー
形式:文庫
表題作「時雨みち」、映画化される「山桜」を含む11編の短篇集です。

前半3編は武家社会、その他は町人社会でせが、それぞれの社会における人と人との関係における人々の感情の動きを見事に切り取っています。

短編の名手らしい見事なラストの連続です。
でも、そのラストは必ずしもハッピー・エンド的な余韻を残すものばかりではありません。
その代表が「亭主の仲間」で、ホラー的なストーリーが結局完全には決着せず、むしろ、今後も夫婦の恐怖状態は続き、最悪の事態も考えられる終わり方です。
最も気に入った表題作「時雨みち」も、ラストでは主人公が許されず、「しあわせ」は貧富の問題ではないことを見事に表現しています。そこに、主人公の悲哀があるわけです。

これとは逆に、「しあわせ」を予感させる終わり方をしているのは「山桜」で、主人公がようやく自分の棲み家を見つけたことを感じさせてくれます。

どの作品も素晴らしい作品ばかりです。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ヒロ
形式:文庫
20ページ前後の短編が11編。1つ1つがそれぞれ異なる面白さ。
冒頭の2編はいかにも藤沢周平らしい。武士社会の影を描いており、読み始めたと同時に事件の匂いがする。

映画になった「山桜」は一転「恋」の物語。心がほっとする。
他にも貧しい長屋住まいの中でも必至に生きている町人たちの人情を短い中にも男女を交え、深くそしてあっさり描いている。

驚いたのは「亭主の仲間」。時代劇のホラーだ。怖い。

タイトルの「時雨みち」は、そのまま現代に置き換えても通じる。
若い時に本気で好き合った男女。自分の出世のために女を捨てた男。捨てられた女。
別々の人生を歩み、何十年かぶりに再開。
その時、二人は過ぎ去った人生を改めて振り返る。。
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