大学を選ぶ場合、予備校から出される学力偏差値だけで決める方が多いと思いますが、この本はそうした表面上の数字の裏側にある事実をとらえていると思います。将来的な職業選択や会社選択まで大学入学の時点でする必要はありませんが、どの大学に行ったらそういう希望がかない易いかが書いてあります。北海道の天使大学(少人数だけれども知る人ぞ知る大学)まできちっと書かれているのには驚きました。
お勧めの大学で東大や早稲田、慶応ばかり出てくるので辟易する方もいるかもしれませんが、それらの大学が学力偏差値以上に得をしていることは事実だと思われます。一言でいうならば歴史な評判と、あるレベルの学生が集合することの確率的な強さです。それらの大学に入ったからと言って全ての人が有能であるわけでも優れているわけではないことははっきりしています。学卒でなくとも、有名校出身でなくとも、地頭の良い人はいっぱいいます。
工学部の場合、学力偏差値だけで選ぶと、少し損をすることを書いてある数少ない本です。学力偏差値(人気)が低くとも、実業界では評価され就職が良い学校が幾つか(芝浦工大や東海大学など)あります。そうした学校は少し不器用で宣伝が下手です。そんなことに気付くきっかけとなる情報がふんだんに載っていると思います。
ICUの語学教育の特徴まで短く分析されていますが、良く調べていること、歩いていることを感じます。というのは、公言しないまでも、その教育をモデルにしていると思われる有名大学が幾つかあるからです。
実際に学校に行っても、誰に会うかによって結構印象が異なる場合もあるので、必ずしもすべての学校の評価に賛成するわけではありません。外国人の先生が多くとも、その学校が保証している英語のTOEIC等の点数が低くて評価できない学校もあります。世間の文献で高く評価されている学校に厳しすぎるなと思える記述もあります。よっぽど応対した人との相性が悪かったのかもしれません。それでもなお、偏差値の裏側にある事実を知るための現時点での最良の大学ガイドになっていると思われます。あとは自分の眼で学校訪問をして確かめるしかないでしょう。