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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
相対性理論+量子論->時間の概念の違いを解決しようと挑戦する科学者たち,
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レビュー対象商品: 時間とは何か? (別冊日経サイエンス 180) (大型本)
日経サイエンスの過去の記事から、時間に関するものを選んで一冊にまとめてある。以下の4章構成。非常に面白かった。Chapter1 時間の物理的意味とは Chapter2 宇宙と時間 Chapter3 時間を測る技術 Chapter4 人はどのように時間を感じるのか 相対性理論で時間は「時空」という空間と一体化した概念になっている。ところが、量子論はそうではない。このため、相対性理論と量子論を融合して「量子重力理論」を打ち立てようとすると、両者の「時間」の概念の違いが立ちはだかる。さらに、エントロピーの増加が時間に対して一方向である理由を根源的に探るにも時間の研究は避けられない。そもそも、時間はなぜ非対称性を持つのか。宇宙論の探求にも結びつく。 そこで、科学者たちはコンピュータシュミレーションも駆使しながらいろいろな説を研究している。初期宇宙では時間と空間は結びついていなかった。時間は宇宙が分割される中で立ち現れた二次的な概念。時間が終わると宇宙は1サイクルを終えて次の新たなビッグバンに到る。時間というものはそもそも存在せず変化が非対称であるだけ。私たちの宇宙はもっと大きな宇宙の一部でに過ぎずそこでは時間は対称。まさに、百花繚乱。。。頭が変になりそうです(笑)。時間が終わるシナリオも6つ紹介されている。最速で900万年以内に終わる可能性もあるとか。ちょっと、早すぎませんかね。。。 Chapter3では、最初の「瞬間から永遠まで」の2ページがまず印象的。1アト秒は、1兆分の1秒のさらに100万分の1。ところが、こんな極小時間でさえ、プランク時間(10のマイナス43乗秒)に比べれば永遠に思えるほど長い。そして、究極の時計を作る試み。息を呑むような物凄い仕掛けの装置がいくつか絵付きで解説されている。ただし、3億年に1秒未満しか狂わない原子時計の寿命は、20年以下だとか。ちなみに、このくらい高精度の時計になると相対性理論の影響を受け、歩いている人と止まっている人では小数点18桁目以降の時間がずれるとのこと。それから、時間は人類がもっとも高い精度で測定できるものなので、例えば距離も経過時間から逆算する方がより正確に測れるという。 Chapter4では、SCNなど人体が時間を感じるメカニズムや、対で活躍するper遺伝子とtim遺伝子の研究、さらには寿命についての話がある。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
時間−−この古くて新しい問題,
By 場野量子 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 時間とは何か? (別冊日経サイエンス 180) (大型本)
「時間とは何ぞや」という問は昔から問い続けられてきて,そして永遠に解決しないものとして知られる.本書はこの問題に関する最新の論文を21編収録したもので,4章から成る.第1章は,時間概念に関する哲学的考察である.相対性理論によってニュートンの絶対時間が否定されて以来,時間だけを単純の取り出すということはできなくなった.時間そのものの存在に関しては,量子重力理論からの言及があるが,量子重力の定式化にはいろいろな立場があるので,議論はどうしても定式化依存になってしまう.第2章は宇宙的時間の論説である.宇宙の終わりはどうなるのかという話は,現在の知識からでは外挿のし過ぎという感じがする.まあ,1兆年も生きていられるはずはないので,あまり心配することはないだろう.第3章は打って変わって実用的な話である.時計の歴史と最新の超高精度の時計の製作の記述で,実質的である.第4章は生物の持つ時間の話である.生物の体内時計に関する研究成果が報告されている.
5つ星のうち 4.0
「哲学」的には、どうか?,
By 哲学初学者 "タカミチャン" (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 時間とは何か? (別冊日経サイエンス 180) (大型本)
レビューというほどのものではありませんが、私の関心を書いてみたいと思います。私はハイデガーの『存在と時間』を読んで、その哲学的内容に関心を持ち続けているのですが、その関連で、「科学」では、時間をどう捉えているのか、気になっていました。ハイデガー自身は『存在と時間』のなかで、相対性理論について1〜2行「哲学」的に触れているだけです。 本誌は、「はじめに」で、「時間をめぐる科学と哲学」という小論がありますが、そこでは、主に科学からの見方が書かれていて、ハイデガーが考えたような「時間」の問題は出てきません。 本誌は、しかし、現代科学が捉えた、時間像の最前線を目の当たりにさせてくれるという意味で、大いに参考になりました。
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