「時代劇作り」の中枢にいた能村庸一氏の肉声を通して、
なぜこの10年でテレビ時代劇は壊滅的な状況になってしまったのか、
時代劇ファンの多くが知りたがったその経緯が生々しく伝わってくる一冊。
言葉の端々からは現状への行き場のない悔しさが伝わってくる。
と同時に豊富なエピソード数々は、
名作を残してきた時代劇プロデューサーの芸談としての面白味もあり、
まさに「時代劇の作り方」というタイトルに偽りなし。
終盤、能村氏の独白が延々と続くのは冗長な気もしたが、
最後に掲載されている石橋蓮司との対談の充実ぶりがそれを忘れさせてくれる。