副島さんは本書の結論を、「1700年代半ばに大坂の懐徳堂(現:大阪の日本生命本店近く)で11歳で教鞭をとった豪商の子で天才思想家である富永仲本の「誠の道」を実践した松下幸之助の生き方(=真面目に働き、人々の為になる物を作って正しい利益で売り喜んでもらう生き方)が一番偉い」と纏めます。
そして、歴史を振り返れば世界は帝国とその属国というスキームを帝国の変遷と共に繰り返していると指摘し、日本の開国から日中・太平洋戦争への突入と戦後から現在に至る米国支配(洗脳)までが如何に英(ロスチャイルド帝国)・米(ロックフェラー帝国)の世界戦略の内にあったかを簡潔に纏めています。
また、江戸から明治への1.日本の思想(徳川家を守護する儒教から反儒教へ)、2.仏教及び神道の社会的位置付け(民衆を苦しめる国家官僚的存在が坊主から神主へ)、3.皇国史観(神の国から資本主義の国へ)の変遷の核心が解明されており、これから世界恐慌に突入し米国に金融支援や戦争加担を無理強いされて行くだろう中で、我々が個々に如何に生き抜くべきか考えるきっかけとなる良書だと思います。