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時をきざむ潮 (講談社文庫 ふ 10-1)
 
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時をきざむ潮 (講談社文庫 ふ 10-1) [文庫]

藤本 泉
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第23回(1977年) 江戸川乱歩賞受賞

登録情報

  • 文庫: 349ページ
  • 出版社: 講談社 (1980/09)
  • ISBN-10: 4061361767
  • ISBN-13: 978-4061361768
  • 発売日: 1980/09
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 768,051位 (本のベストセラーを見る)
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By たこやき21 トップ1000レビュアー
舞台設定だとかに関しては非常に面白い。東北の僻地にある閉鎖された土地。共同体意識が非常に強く、排他的。そして、村の掟、古代伝承の世界…。過去にも、やってきた駐在巡査が相次いで不慮の死を遂げる…なんていう設定は非常に魅力的。(これが書かれたのが30年近く前だけど)当時から、「こんな世界あるだろうか?」と言われている設定ではあるものの、その世界が実際にあるように感じさせるというのも筆力のなせる業だろう。

常に外部の存在が自分たちを脅かしてきた歴史。警察と言えども、やはりそれは同じ。そんな村と、東京に住むエリートの若者たちの失踪。そして、変死体。合理的な考え方を持つ高館だったが、村ではそれが通用しない。しかも、上司にも睨まれ、孤軍奮闘の状況に…。二つの組織に挟まれながらの捜査を行う高館の行動なんかも、なかなか面白かった。

ただ、肝心のミステリとしての部分が弱いかな? と。大がかりなトリックなどが無い、というのは作品の性質上構わないが、事件を起こす上での最大の障壁が「海の人間だから何とかなる」の一言で済まされてしまうのはどうかと。また、閉鎖的、排他的な共同体、というのはともかく、共同体が犯人にそこまで協力するものだろうか? 少なくとも共同体単位での集団犯罪ではないだけに、不可解さを感じる(こういう共同体と言うのは、その規律のためにも秩序を乱しかねない内部分子をそのまま放ってはおかないはずだ)。ちょっとその辺りが気になった。

舞台設定の面白さがあるだけに、ミステリ的な要素の弱さが残念。
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