映画版「時をかける少女」に感動し、筒井康孝の原作も面白かったので、本書を購入しました。
今まで古今東西相当数の漫画を読んできましたが、間違いなく歴代ワーストの座を争う内容でした。
購入したことをこれほど後悔した本はありません。
キャラに魅力がない。
デッサンができない。
背景が描けない。
コマ割りができない。
起承転結が作れない。
ギャグがつまらない。
ストーリーを追えない。
確かに、技術は育つものです。どんな才能溢れた漫画家であれ、最初のうちは未熟な部分はあると思います。
はじめはつたない漫画を描いていたのに、巻を追うごとに素晴らしい才能を発揮していく作家さんも珍しくありません。
しかし、漫画家としての能力以前の問題として、この作家さんには「面白い作品を作ろう」という意欲が微塵も感じられません。
全二巻、これだけの分量を描いているにもかかわらず成長が感じられない構成力。文章力。
読み終わった後、あまりの内容の薄さに愕然とさせられます。
十数ページほどの分量しかない原作のボリュームをまったく膨らませられていません(えびてんがどうの、というナゾの描写はありましたが)。
魅力あるストーリーを描くための努力をする気が本当にあるのでしょうか?
そして全編通してあまりにクオリティの低い背景風景、背景キャラ。
主要キャラでさえペン入れに緊張が感じられず、ロングショット時には男女の描き分けすら危うく見えます。
漫画というものをナメきっているとしか思えないのは自分だけでしょうか?
もし作家さんが精一杯の努力をなさった結果がコレだというのなら、デビューが早すぎたか、才能がなさ過ぎたかのどちらかでしょう。
強いて言うならば、表紙にはある程度人目を引く力を感じました(両方人物一人のみでほぼ正面からの構図でしたが・・・)。
イラストの方面ならばデッサンや色使いにこれから伸びる余地も有るように思います。
作家さんにはぜひ自分に向いたジャンルで才能を暖めていって頂きたいですね。