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なるほど、幽閉されたスコットランド女王メアリ・スチュアートをエリザベス女帝の手から解放しようとする人々の物語と、現代の少女の物語が交差するタイム・トラベルもの、といえば、確かに子供たちの読書欲をそそります。 しかし、サッカーズ荘園の四季折々の美しい風物、そこに暮す人々の、落ち着いた愛情あふれる生活、そして何よりも、どんなに時代が変わろうとも、歴史の抗いがたい運命を前に、なおもたくましく優しく生きていこうとする人々に対する共感と親愛の念ー、こういったものを鑑賞できるのはやはり大人の特権といえるのではないでしょうか。いつまでも物語が終わって欲しくない、そう思える本にめぐり逢えたのは久しぶりでした。
あまり重要な登場人物ではないバーナバスおじさんの、゛背後に水の力があるからこそじゃ。命と同じじゃ。背後に力がなければならん。人間を苦難と戦わせ、負けずにがんばらせる力が。サッカーズのこの泉はかれたことがない。これからもかれることはない。いつまでも、いつまでも続いていく"というセリフと、グリーンスリーヴスの切ない音色がしばらくは頭から離れませんでした。
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