本の内容はタイトルとは違って、戦後風俗史の教科書とも言えるものです。私が中学生のころは総武線の新小岩あたりにはまだ赤線が残っていて、きつい化粧のお姉さんが通りがかりのニキビ面のアンチャンに声をかけていたものです。そのあたりやその後のストリップ全盛期の劇場内の雰囲気なども全く本書の通りで、読んでいて数十年に及ぶ私の昭和風俗遍歴を懐かしく思い出したものです。他の評者も書かれていますが、掲載の写真も枚数が多いだけでなく内容も雑誌広告によくある「極秘写真」以上の良質のものであり、これだけでも持っている価値があるでしょう。そのうえ、帝銀事件や三鷹事件などの大事件から巨人の長島選手の活躍など、時代の主な出来事なども日付入りで出ていて、歴史年表にも使える親切さです。戦後風俗本の家宝として1冊おたくにもいかが。