登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
84 人中、65人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
得がたい貴重な資料,
By
レビュー対象商品: 昭和天皇独白録 (文春文庫) (文庫)
本書は、昭和21年昭和天皇に近い5人の側近が、4日間計5回に亘り張作霖爆死事件から終戦までの経緯を、昭和天皇の口から直接聞いたものを記録した作品。この記録は、当時外務省出身で宮内省御用掛を務め、米国人の女性と結婚し、その娘の名前「マリコ」が暗号に使われたことでも有名になった、寺崎英成氏の遺品の中から、太平洋戦争開戦の年から50年の年月を経て発見されたものである。 独白録の中には、昭和天皇の人物評や、人事決定の際ある程度天皇の意向が反映されていとことが明確に記されている。戦犯の代表格である東条英機が天皇の評価が高いことも意外な事実だ。 しかしながら、天皇によい評価をされなかった人物の遺族もまだ健在で、戦争開始50年という時間が長いか短いか?その評価は分かれることだろう。 また天皇の戦争責任を追及する人間にとっては、それらを裏付ける根拠にもなりうるだろうし、また擁護する人間にとっては、天皇が平和を希求し戦争の回避、終結にその力を発揮したと、そう受け取るものである。 まさにあの暗く悲しい戦争を総括する上で、貴重な一級資料とも言えるだろう。 最後に寺崎氏の娘であるマリコ・テラサキ・ミラー氏の父を回想した文章も載っている。 敵個人を妻にもった寺崎氏の苦悩、そして寺崎一家の時代に翻弄される姿は、涙なくしては読めない、まさに名文である。 昭和天皇はその寺崎一家にも心からの深い慈悲の心をかけている。 少なくとも一つだけ事実なのは、昭和天皇は常に国家や国民を思い愛した君主だったことではないだろうか。 まさにラストエンペラーである。
73 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人間・昭和天皇,
By
レビュー対象商品: 昭和天皇独白録 (文春文庫) (文庫)
少し前まで、国民の中には天皇は『現人神』であるとされていました。昭和天皇も同じです。敗戦後の「人間宣言」まで国民の間では現人神だったのです。 しかし、本書の中では驚くほど人間的な昭和天皇がいます。 昭和天皇の戦争犯罪の責任を問うべきだ、という考えを持った人も多くいると思います。確かに、最高元首であったのだからまったく責任がないわけでもないでしょう。しかし、敗戦色の濃くなった日本において、それでも戦争を続けよう「一億玉砕」などと叫び続けていた軍部を抑え、終戦へ向けたのも昭和天皇だったのです。 本書は二部構成で、前半が「昭和天皇の独白録」で、後半が昭和天皇の言葉を直に聞き取り、残した御用係の寺崎英成さんのお嬢さんの回顧録となっています。 寺崎さんという方を、私は本書で初めて知ったのですが、すばらしい方です。奥様も本当に素敵な方で、あの時代に国際結婚をし、敵国の日本にアメリカ人が生活するなんて、想像もできないほどのご苦労があったと思います。それでも愛する人の国で、愛する人と暮らす方を選んだ。最後はとても悲しい別れが待っていましたが、あんなにもお互いを思いやり、お互いの信念を理解しあえる夫婦はそういないと思います。 今度ぜひ、奥様の書かれた「太陽にかける橋」を呼んでみたいと思いました。 注釈は、昭和史研究家の半藤一利さんなのでとてもわかりやすいですが、昭和天皇の文章が難しいので、その辺も解説を入れていただけるともっと理解できたのに…と思います。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
史料として最高級に面白い,
By 愛国者 "愛国者" (日本国) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 昭和天皇独白録 (文春文庫) (文庫)
大日本帝国にとって昭和は戦争の時代だった。その戦争の時代を、終戦間もない頃の昭和天皇が語った第一級の史料である。 年代などはあまり明示されていないが、昭和の歴史と重ね合わせてみると 最高指導者の一人であった昭和天皇が何を考え、感じていたのか、 その一端をかいま見ることができ、きわめて興味深い。 これがこれほど遅れて出てきた理由も、本書に収められている。 ただ、これはあくまで史料。巻末の対論で出てくるように、どのような時期に 何のために書かれた草稿であったかという点は用心深く評価せねばならない。 当時の英訳らしきものも発見されている今日、歴史的にこの文書をどう位置 づけるかは、やはり難問のように思える。 それにしても巻末の対論で面白かったのは、論拠を明示しながらこの文書が GHQ対策ではなかったのかと推測する歴史学者・秦氏に対して、理由もなく 「忖度だ」と切って捨てる児島氏が、やはり作家だなぁと痛感したことだった。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
|
|