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昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)
 
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昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書) [単行本]

古川 隆久
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第33回(2011年) サントリー学芸賞・政治・経済部門受賞

内容(「BOOK」データベースより)

新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。しかし、時代はそれを許さなかった―。本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に注目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。そしてそれは実際の天皇としての振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたか、戦争責任についてどう考えていたか、さらに近代国家の君主のあり方をも考察する。

登録情報

  • 単行本: 428ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2011/04)
  • ISBN-10: 4121021053
  • ISBN-13: 978-4121021052
  • 発売日: 2011/04
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 1
きわめて客観的に書かれた昭和天皇の評伝。

大正デモクラシーの空気をいっぱいに
吸った若き、民主的立憲君主が、
いかに現実のなかで孤立し、なげやりになっていったかが、

きわめてクールに書かれていて、面白い。

昭和初年から14年くらいの動きがとてもリアル。

政党政治に期待をよせた彼がそれに絶望してゆく過程、

みずからの理想像をなんとか実現しようと
政治に関わっていった彼が、
現実のなかで挫折する過程、

とてもよく分かる。

へんなバイアスがかかっていないので、
昭和天皇の立ち姿がすくっと現れてくる感じ。

クールないい本です。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By vatmideo トップ500レビュアー
丹念に様々な資料を読み解いて、ジグゾーパズルをはめ込むようにして、昭和天皇のご意志やお考え、理想と現実が乖離していく様が描かれています。特に第1章に「思想形成」を持ってくることで、その後の一貫した考え方を支えています。皇太子時代のヨーロッパ外遊も素晴らしいご経験になり、それが生涯最良の思い出と言われるほどに憂いのない時代だったのでしょう。
政党政治が機能しなくなり、協調外交路線がなし崩しとなり、満州事変やクーデターなどやがて情報すらもフィルターをかけたものしか伝わらなくなっていく経過がわかります。またご生誕が1901年なので年表や年譜を手元に置くことなく、日本の過去110年間の歴史も追うことができました。
ご崩御の後、居間の机の引き出しから「パリの地下鉄の切符」が出てきたそうで、自分の意志をなかなか示すことのできなかった国家の元首の不自由さを感じました。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 雲のジュウザ トップ1000レビュアー
 側近らの当時の日記・東宮御学問所での講義内容等といったいわば第一次的な史料を引用し、実証的方法で昭和天皇像に迫る本書は、昭和天皇、そして、昭和という時代を検証したい方にはお薦めである。
 ただし、引用資料の表記が少し不親切であるのと、文語文を読まねばならぬこと、そして、ページ数も新書にしては多い方である(400ページを超える)ことから、今どきの新書に慣れた人が読むには相応の気合いが必要だろう。

 本書は、まず、昭和天皇の生い立ちから思想形成過程を追うことで、その政治理念・姿勢を明らかにする。これも本書のセールス・ポイントの一つである。ついで、昭和初期の困難な内外の情勢の下で、理想の君主たらんとした昭和天皇がどういう事情で、満州事変、日中戦争、太平洋戦争を追認あるいは開戦を決断した(せざるを得なかった)のかを分析する。そして、戦後、戦争責任を問われながらも在位する昭和天皇の意図と苦悩を解明しようとする。

 興味を引いたポイントは二つ。一つは、昭和天皇の政治姿勢である。本書には、東宮御学問所で昭和天皇が受けた講義や発言などが挙げられている。これらの資料から、昭和天皇は徳治主義を理想とし、科学的な視座、歴史をふまえた大局観を持った君主であり、かつ、非常に高い教養も身に付けていたであろうと推測できる。
 すると、次の問いが浮かぶ。「このような君主の下で、太平洋戦争を回避できる可能性はなかったのだろうか?」

 二つめのポイントは、この問いに呼応する。それは、戦前の日本という国の意思決定の在り方、別の見方をすれば、天皇の政治・軍事への関わり方である。本書からは、天皇といえども、軍部・内閣・宮中の微妙な関係の下で、元老や内大臣・宮内大臣等の助言を聞いて、内閣や軍部に対して自らの意思を慎重に示し、あるいは、奏上してきた事項を裁可していた(あるいはせざるを得なかった)状況がうかがえる。
 これらの点から感じるのは、昭和天皇は立憲君主たらんとする余り、非常に窮屈な姿勢で政務に向き合っていたのではなかろうかということである。

 最後に。敗戦からすでに66年、今、日本は迷走状態にある。いわゆる明治維新から敗戦までは77年であった。本書を読み終えて、11年後の日本はどうなっているのだろうかという思いが、ふと頭をよぎった。

【追記:2011年7月12日】
 分かりにくい表現、文の繋がりが不自然な箇所を推敲しました。 
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最近のカスタマーレビュー
この本を読んで、真の平和を、知ったような気がする
 昭和天皇の視点に立って記されているので、特に戦時中の箇所を読むと、軍や政府が天皇のご指示を聞かず、... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: neo-fami
がっかりでした・・・
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投稿日: 7か月前 投稿者: 閑人
推奨
昭和史の佳作である。歴史学者らしい綿密な史料考証と著者のストーリーテラーとしての才能を高く評価したい。ただし、歴史家としてひとつの立場だとはいえ、昭和天皇の戦争責... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: zigeunerweisen
「今回の敗戦は欧米の科学技術を侮ったことにある」
昭和天皇は民主的な立憲君主を目指していた。
しかし世界中に吹き荒れる覇権主義の風がそれを許さなかった。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: Gori
新鮮な驚きがありました。
ある意味“正しい戦後教育”(←いやな言葉ですが…)を受けた世代の一人としては(50才目前です)... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: ノースリバー
バランスの取れた緻密な分析
独白録は言うに及ばず、定番の木戸、原田、本庄日記のほか、河合侍従次長、奈良侍従武官長、牧野伸顕、入江、徳川両侍従長、高松宮など、平成に入って刊行された膨大な日記群... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: 革命人士
時流に抗しきれなかった徳治主義
「本書の目的は、『昭和天皇の実像を知りたい』という欲求に可能な限りこたえることである」。... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: FreshAir
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