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昭和史の逆説 (新潮新書)
 
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昭和史の逆説 (新潮新書) [新書]

井上 寿一
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

昭和史は逆説の連続である。希望はいつの間にか絶望へと変わる。夢と思えたものが悪夢に転ずる。平和を求めたはずが戦争になり、民主主義の先にファシズムが生まれる。一筋縄では進まない歴史の奔流のなかで、国民は何を望み、政治家はどのような判断を下していったのか? 田中義一、浜口雄幸、広田弘毅、近衛文麿など、昭和史の主人公たちの視点に立って、「かくも現代に似た時代」の実相を鮮やかに描き出す。

内容(「BOOK」データベースより)

昭和史は逆説の連続である。希望はいつの間にか絶望へと変わる。夢と思えたものが悪夢に転ずる。平和を求めたはずが戦争になり、民主主義の先にファシズムが生まれる。一筋縄では進まない歴史の奔流のなかで、国民は何を望み、政治家はどのような判断を下していったのか?田中義一、浜口雄幸、広田弘毅、近衛文麿など、昭和史の主人公たちの視点に立って、「かくも現代に似た時代」の実相を鮮やかに描き出す。

登録情報

  • 新書: 207ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/07)
  • ISBN-10: 4106102714
  • ISBN-13: 978-4106102714
  • 発売日: 2008/07
  • 商品の寸法: 17 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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By picander トップ500レビュアー
形式:新書
「日中戦争は、誰かが明確な意図に基づいて拡大をはかったものではない。日中戦争の拡大は、さまざまな要因の積み重ねの結果だった」
こう著者が記すように、日本ファシズムなるものが国民を欺き戦争への道へ引きずり込んだとか、東條英機のような軍国主義者が民主主義を破壊し戦争を主導したという「誰々が悪い」式の議論は、あの時代の本質を見誤らせる。
著者の注意は主に日中関係に向いている。陸軍が中国方面で暴走するのを、歴代内閣および天皇は必死に食い止めようとした。いかに中国と講和するか誰もが頭を悩ませ、米ソとの開戦も回避しようとした。東條も、最後まで対米開戦回避のために動く。
それでも日中講和には到らず日米も開戦、末期にはソ連も参戦するという最悪の事態に到る。
「日本ファシズム」「A級戦犯」などという言葉とは全く逆に、冷静に読めば誰かの首謀者が戦争への道をリードしたとは言い難く、首相の権限の弱さと内閣・議会・軍部の意見の不一致による混乱が、図らずも日中戦争を打開できず、日米開戦を回避できなかったというほうが正しい。
とはいえ、著者は戦前期の日本を「無責任の体系」と切り捨てることもしない。各指導者がその使命の範囲でギリギリの交渉を続けたことを、肯定も否定もせずシンプルに叙述しようとしている。詳しくは前著『日中戦争下の日本』を読むべきだろうが、民主主義的な手続きを経て、国民的支持のもと、真珠湾攻撃に到ったことを読みやすくまとめてくれている。全員に配慮を重ねる日本型意思決定の仕組みは戦前戦後も一貫して機能しており、その意味でメディアも国民もあの戦争の原因の一端を担っていることは間違いない。メディアと国民は、日米開戦を遅らせる東條に「ぐずぐずするな」というメッセージを発し続けた。そして東條は世論に打ち勝つ器ではなかった。
「世論を見ながら各陣営の意見を調整する」型のリーダーシップが、危機において国を誤ることは歴史が十分に証明している。
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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本の内容は、井上氏の大学の講義の内容と同じだったこともあり、(ネタバレしていたけど)楽しく読むことができました!!

この本の特徴は、3つあります。
1つめは、「女性・農民・労働者が戦争を支持した」など、井上氏の前著『日中戦争下の日本』との共通点が多くみられることです。
2つめは、「対米戦争を避けることはできた」「日本の降伏は原爆投下やソ連参戦前に決まっていた」など、これまでの通説とは異なる解釈を示していることです。
3つめは、ネタバレになってしまうのであまり書けませんが、近衛文麿、松岡洋右、東条英機などをこれまでの侵略戦争の指導者という通説とは違う角度から描写していることです。

ただ、「この本は、スリルとサスペンスに満ちた昭和史の読み物」と井上氏がいっているように、読み物を目指しているせいか、本人も言っているように「あえて資料の出典元などが本文中で示されていない」ので、資料としては使えないことが非常に残念です。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
つまらない紹介で本をぶち壊しにしたくない気分。しかし絶対お勧めの本。
スリルとサスペンスに満ちあふれた...という序文の書き出しは大げさではない。しかも人物の心情を詳しく書いているため、読み手もあたかもその場にいるような気がするばかりか、頭と心の両面から状況を体感できる。お前が勧めるなら逆に読みたくないなと思われるのが怖いくらいお勧め。加藤陽子著「それでも、日本人は戦争を選んだ」 と一緒に読むとさらによいと思う。
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