現代から見れば、太平洋戦争へと進んでいく日本は「狂気」としか思えません。
しかし歴史とは現代の感覚でみるのではなく、当時の状況や環境を理解した上で学ばなくてはなりません。
本書では二・二六事件を端緒にして、国民や政府、議会がどのように「狂気」に取り込まれていったのかを明らかにしています。
先の見通しが甘く、うまくいかないと「悪いのは相手だ」という論理がまかり通る異様な時代となり、それを何とも思わない感覚が日本に広がっていった経過が理解できます。
特に終章で挙げられている4つの要因の中に私自身が閉じ込められれば、「狂気」を「狂気」として認識できるか、自信はありません。そういった意味で確かに「昭和史の教訓」と言えるでしょう。