建物としての住宅というより、そこに住む人間の「住まい方=生き方」が紹介されている興味深い特集号。
「世界の中心に家は立つ」という特集では、川合健二自邸「コルゲートハウス」1966 も特集されている。この住宅は去年実際に訪れ、そこに住み続ける住人と接することができ、「住まう」ことに対する人間の熱意(執念)を感じた稀有な住宅だった。
巻末には、今月末見学を予定している、「サツキとメイの家」や「トヨタ夢の住宅 PAPI」を引き合いに出しつつ、「情報」というキーワードに基づき、「21世紀の住まい方」に関する記事が特集されている。以下にその内容を簡単に紹介する。
21世紀の住まい方−「情報」のための10のヒント
01.コミュニケーションの家
家はコミュニケーションの装置である
02.情報のパラドクス
テクノロジーとの共生には身体感覚の理解が重要である
03.脳化する家
脳化する家と身体化する家の方向を正確に見つめよう
04.新しい感じ方
家を感性のトレーニング場としてとらえてみよう
05.情報の動線とゾーニング
家のなかに多様な情報の流れと区域をつくろう
06.定住の再考
家が定住の場であるという思考から一度、離れてみよう
07.情報の密度と深度
情報を凝縮させてゆく場として家を考えてみよう
08.家のスピリット
家は習慣や生活を空間に転換してゆく記憶装置でもある
09.日常と非日常
生活には非日常的な、開放感のある情報場が必要である
10.心の家
心の理解は家の理解とつながっている
「建築は空間に移植された時代の意志である」(ミース)と言われるように、「住まい」を実現する者にとって、時代精神を捉え、自分なりに理解することは必要不可欠である。
インターネットの発達により、人間同士のコミュニケーションの方法も明らかに変わりつつあり、ネット上の世界が明らかに確立しつつある。
人間同士が向き合うことのないコンピューターを介してのコミュニケーションとは如何なるものか?どのようなことが起こりうるのか?或は今後どうなるのか?