日本のプラモデルは 発祥の欧米とは 違う経緯をへて発展してきたと思います。
その 主要因は WW2戦前からの玩具輸出にあります。
日本のプラモデルの発達を語る際 スケールモデルだけではなく 組み立て玩具的なギミックを仕込んだプラモデルの存在を無視できないはずですが…
残念ながら 日本のプラモデルの歴史を語る書籍は 「お宝云々で絶版物」を語る書籍以外 どうしてもスケールモデル 中心(スケール中心に移り変わる過程に触れるぐらい)で 語るものが多かったと思います。
そのような 書籍が多い中 玩具的なプラモデルがキャラクターモデルと重なる寸前の 各メーカーが競い合うようにオリジナル製品を出していた時代の摸型から ロボットのプラモデルだけを紹介したのが本書です。
また絶版プラモデル本の 多くがカタログ的に 「外箱」と「未組み立て」品を取り上げるなか、完成品が美しい写真で紹介されている事が 本書の資料的価値をさらに高かめていると思います。マニアの中には あれが抜けている… と深い知識から 数点不満がある方もいるでしょうが 現存する物をこのようにまとめた書籍が今までなかった事を思えば 本書の評価を下げる事にはならないはずです。
今はまだ プラモデルそのものを玩具史・文化史を踏まえて民族学的視点で研究対象となっていませんが、本書は研究資料としてマニア・コレクター以外の方にも必読の書になるのではないでしょうか。
一オタクのわがままな願いとして 著者の方には出来れば 2弾3弾として「SF 系戦車・乗り物」「潜水艦」「100円前後の駄菓子屋展開の摸型」「静岡以外のメーカー(東京 浅草系)」など出していただければと思います。
今回、資料的価値の高い本書がこうして 多くの方(あの時代の摸型に思い出がある人たち)の手に入る機会が得られた事に素直に喜こんでいます。