篤い友情、淡い初恋、差別的な教師への敵愾心、弟・正雄との心の絆、父・斉次郎への初めての反抗、海の彼方へ去る者への惜別。沸騰する感情と旅立ちの予感が、中学生に成長した英雄を内側から激しく揺さぶる。十四歳という嵐の季節を、傷つきながらも一途に突き進み、大人の世界へ踏み出そうとする少年の姿を、自らの体験に基づいて峻烈に描き上げた感動の自伝的長編「第二部」。
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5つ星のうち 4.0
忘れていた自分の原点を思い出させる秀作,
By 梅里 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 春雷 (単行本)
伊集院静先生の作品を評するとき、いかにしても伊集院三部作「海峡」「春雷」「岬へ」を読まずに語ることが難しい。話題作であった「羊の目」、最近の傑作「居眠り先生」の原点は、この三部作に あると言っても過言ではないなかで、「春雷」は伊集院静先生の傑作です。誰もが抱える生まれなが らの避けられない境遇にあって、青年が悩みながら成長していく様が活き活きと書き綴られている。 自分の境遇とは明らかに異なるが、何故か自分が忘れていた遥か昔の子供の頃を彷彿とさせる、その ようなタッチで自叙伝的ストーリが綴られています。特筆すべきは、主人公を取り巻く人間関係が素 晴らしく、当時の大人らしい大人たちが、皆で分け隔てなく、しかも力強く関わる子供を育てていく 様には、現代社会に大いなる警鐘を発しつつ、また、貴重なる教訓を伝え続けています。
5つ星のうち 4.0
英雄の心の成長が面白い♪,
By ゆこりん (北海道) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 春雷―海峡・少年篇 (新潮文庫) (文庫)
主人公英雄の心の動きがていねいに描かれていて、好感が持てる。ちょっと背伸びしてみたい多感な時期の経験は何ものにも替え難い。少年はこうして大人になっていくのだとあらためて思った。
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