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現代ではありえないお上への忠誠心とか、貴族の社交界とか優雅がちりばめられているのにうっとりする一方、人を恋する気持ちは今も昔も同じで、
主人公達の心情に共感しつつどんどん恋の深みにはまっていく二人の行く末が
まったく分からず、ドキドキしながら読みました。
無気力でプライドが高く、最初は聡子の自分への思いを煩わしく
思っているつもりでいる清顕が、聡子に恋している、と気付く自然な
流れや、雪の降る朝に2人でこっそり逢引をする場面の清らかさな風景、
甘やかな雰囲気など圧倒的な表現力で、鮮やかに描きだされているのに
感動します。特に私が好きなのがこの場面。
物語は基本的には清顕の視点で描かれているので、聡子の細かい心情までは
彼女の言動から想像するしかないのですが、お上との約束に背いて
罪を犯してしまった聡子、彼女が牢に入らないで済むように苦心する
侍女に対して、「私は牢に入りたいのです。」という聡子。
「女の囚人はどんな着物を着るのでせうか。さうなっても清様が好いてくれるかどうかを知りたいの。」大人しく、お嬢様育ちの聡子の情熱が一瞬きらめくようなこのセリフ。私は「このままつっぱしれー!!」と心の中で応援してしまいました。
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