タイトルから想像した通りの素敵な映画でした。静かに過ぎ行く時間、人の心、出会いと別れ、淡々と描かれているのに心に沁み入ることもあるんですね。僕はこういう叙情的な映画が好きなので少し偏った見方をしているかも知れませんが、僕にとっては最高に心打たれる映画でした。
最初見た時にはそれほど気にも留めなかったのですが、映画の中で使われている数々のアイテムや言葉…、ラーメン、酒、キムチ、風の音、指の傷、駅、パンソリ(韓国の謡)、年老いた祖母、…、それらの全てにメッセージが隠されていたなんて…、驚きと共に、韓国映画の奥行きの深さに感動しました。
「恋人を紹介しろって、、父が」
「私、キムチ漬けられない…」
「僕が漬けるから」
そんな何気ない言葉のやり取りにも、二人の思いの微妙なすれ違いが表現されていることを、僕は3回目に観た時にやっと気が付きました。いい映画です。それと、韓国の四季の美しさも深く心に残りました。
一カ月以上にも渡る出演要請により、韓国演劇界を代表する女優、ペク・ソンヒ(祖母役)の出演にこぎつけたというエピソードを知って、この映画にかける製作者の並々ならぬ熱意を感じることができました。
僕は、この映画に携わった全ての人々にこの言葉を捧げたい…。「このような素敵な映画を、本当にありがとうございます」