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33 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ウェスト夫人の人柄が伝わります,
By
レビュー対象商品: 春になったら苺を摘みに (新潮文庫) (文庫)
ウェスト夫人の温かい人柄と梨木さんの優しい眼差しがこの一冊に詰め込まれています。他民族との風習の違いに悩み振り回されながらも彼らを受け入れ続ける下宿の大家さん、ウェスト夫人。最後に9.11が語られる際にも、その視点は決してぶれません。民族対立が先鋭化する時代に、その行動や発言はとても強い示唆を与えてくれるものだと思います。 そしてそんな夫人の周りにいる人たちの優しいこと!彼らも夫人とともに悩み、夫人のかわりに憤り、ともに手を携えて胸を張ったコミュニティとして暮らしていること! 読んでいるこちらまで、その一員に容れていただいたような、そうとまで言わなくても、隣のコミュニティからあこがれながら見ているような、あるいは下宿の一員にしていただいたような、そんなホンワカとした暖かさに包まれている一冊です。
30 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
たくさんの人に読んでもらいたい。,
By 雪歩 (京都府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 春になったら苺を摘みに (新潮文庫) (文庫)
タイトルの可愛らしさと、著者が好きだったので手に取りました。留学中のお話や海外を旅行した折など、広い視点からの著者の考え方が窺えるエッセイです。個人的にですが、私はとても著者の考え方に惹かれました!考え方や感じ方は人それぞれだと思いますが、たくさんの人にぜひ手に取っていただきたい本です。 優しい気持ちになれました。
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アスペルガーのジョン,
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レビュー対象商品: 春になったら苺を摘みに (新潮文庫) (文庫)
「西の魔女が死んだ」と一緒に買って読みました。この本は、ウェスト夫人を核にした著者を取り巻く人々(あるいは、つかの間すれ違った人達)を描写した、いわば文章によるポートレートです。その交遊から呼び起こされるそれぞれの人となり、それに対する著者の考えは、硬質でありながらよどみない文体によって淡々と、しかし強い思いをもって語られていきます。 エッセイとひとくくりにしてしまってはあまりにも軽すぎる、この人の観察眼の確かさ、思考の緻密さに驚嘆しました。 個人的に特に興味をひいたのは、ボーダーレス(病名ではなく、彼の行動による)のエイドリアン、アスペルガー症候群のジョンといった、世間からやや距離をおかれてしまう人々についての記述です。おそらく著者も似たような気質を持ち合わせてのでしょう。知らないものを「理解はできないが受け入れる」ウエスト夫人の姿勢とはちがい、著者は彼らに対して、深いところでつながる共感のような気持ちを抱きながら相対しているようです。 (うがった見方をすれば、著者は他人よりもややその気質が強いために非常な努力を重ねて自分に不足する能力を補い、ここまでの観察眼を身につけ、社会に溶け込んだのではないか、とさえ思えます。あくまでも想像ですが) そして著者の共感という深いフィルターを潜り抜けて昇華された彼らの内面性は、著者の描く小説の人物それぞれの人格に鮮やかに肉付けをされてよみがえってくるかのような印象を与えます。どの登場人物が誰の気質を受け継いでいるのか、想像してみるのも楽しいかもしれません。
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