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春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
 
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春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) [文庫]

アガサ・クリスティー , 中村 妙子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (45件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバグダッドからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる…女の愛の迷いを冷たく見据え、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クリスティー,アガサ
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な臆測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている

中村 妙子
東京大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 331ページ
  • 出版社: 早川書房 (2004/4/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4151300813
  • ISBN-13: 978-4151300813
  • 発売日: 2004/4/16
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (45件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
43 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
アガサ クリスティーは、人間というものの性質に対する造詣の深さと正確さの点でも天才だと思う。「春にして君を離れ」はミステリーではなく普通の小説だ。何の事件も起きないのに、主人公はこれまでの人生が全てひっくりかえるような経験をしてしまう。そして読者もまた主人公と同様の強烈なショックを受ける。私がこの本を最初に読んだのは20歳の頃で、かれこれ15年ほども前になるが、未だに折に触れ読み返す。自分が新しいライフステージに 入っていく毎に、それまで気にも留めなかった登場人物の人生が新たに興味を惹き、それまで何気なく読でいたエピソードが心に沁みる。この本は神業に近い名作だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
25.6年位前に、ミスマープルのシリーズを探していて見つけました。
ミステリーではありませんがクリスティの最高傑作だと思っています。

ヒロインのジョーンは愛する夫と子供に恵まれた裕福な中年の主婦。
新婚の末娘の看病に行っていたが帰る途中、雨季に出来た川のため立ち往生した。

時間だけがたっぷりある毎日に普段思いもしなかった色々な事に思いを巡らせるうちに、今まで満足し切っていた自分について疑惑にとらわれる。 

この物語の恐ろしさは自分もそうではないかという疑惑と恐怖を読む側にももたらし 人間の、また自分の心の深奥を覗かせるというところだと思います。

最初は鼻持ちならないジョーンを次第に愚かな人と思いそして哀れになりながら、もしかして自分もそうでは?と度々??ってしまうのです。

愕然としたのは「人間として大切なものとは・・・」という概念がひっくり返ったことでした。それまで優しさとか誠実とか大いなるものを信じる気持ちとかありふれた事を漠然と考えていましたが・・・ああそううなんだ探していたものはこれだったのか・・・・と。初めて読んでから長い年月が経ちましたが現在でもそれが他のもろもろの事にとは区別してとても大切なことと思っています。(実行は難しいのですがふとした時に心に留めている自分を感じます)

訳者の中村妙子さんによると、クリスティは長い間このテーマを暖めており書き始めてからは一週間で書き上げ一語の訂正もせずに出版したとのことです。どんな深い絶望がクリスティを捕らえたのかはあずかり知らぬところとも・・・

なぜここまで深く書かれたのか私は知りたいと思いますが・・・

このレビューは参考になりましたか?
52 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yuklam
形式:文庫
アガサ・クリスティーの小説だが推理物ではない。第二次世界大戦前、娘の病気見舞いに行ってバクダットからイギリスに帰る途中、テル・アブ・ハミドで主人公の夫人は独り足止めをくらう。閑散としたその地で数日間彼女は今まで固く信じてきた(信じようとしてきた)理想の家庭、夫の愛情、子供達の愛情等に徐々に疑問を抱き始める。一見すると、彼女がとても見栄っ張りでプライドが高く自己中心的で、それに家族が振り回されているようにも見えるが、テル・アブ・ハミドで彼女自身が自分でそれに気づき自己嫌悪に陥りながらも反省し始めたところは凄いと思った。そして、日常の環境に戻った途端、それが一瞬にして吹っ飛んでしまったのも凄く現実的だと思う。彼女が特別な人間なのではなく、誰でも心のどこかで自分を可愛いと思っている。そして自分は(曖昧な感じで)良い人間だと思っている。だから、生きていられる。でも、家族や親しい友人、職場の仲間たちは必ずしも若しくは絶対その人のことをそうは見ていない。普通、そのギャップはなかなか判らない。だから皆それなりに仲良く上手くやっていける。そんな人間の生き方について考えさせられる話だった。一番最後の夫の言葉は私には物凄く恐ろしく感じた。
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何が怖いかって、夫のエピローグです
主人公である妻の話でありますから、... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: gebara
春にして君を離れ
書評でアガサクリスティーらしくないが面白いとあったので早速読みました。大変面白くて、夫を大変愛していて自分は賢く素敵な主婦だと少しでも思っている方・愛する夫が些か... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: 落ち葉
現代人の持つ不安と恐怖を見事に表現した傑作
この小説を読むと、生きている自分という人間が一体どういう人間なのかがわからないひとや、まわりからどう自分は見えているのかがわからないひとは、もしかしたら哀れで孤独... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: 11月のばら
自分や自分を取り巻く世界と向き合うことの難しさ
第二次世界大戦を目前に控えたイギリス人主婦の、ミドルエイジクライシスが本書の軸となっています。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: レビュア
彼女の苦悩はよくわかるとおもいます。
女性の視点で描かれた
人生の回顧録、とでも言える作品です。
主人公である彼女は
旅行へと出かけるのですが... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: miyan☆ミ
最後の言葉に全てが…
色々な本を読み漁ると、途中でふとアガサを読みたくなる。
検索すると、あまりにも評判が良いので
興味を持ち、取り寄せてみた。... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: キリ
大人のおとぎ話
子どもの頃の、残酷なおとぎ話を読んでいるかのようでした。

ラストの救いようのなさが悲しくて、涙を流しながら... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: kiki
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