評価が難しい作品である、というのが私がこの作品に抱いた感想。つまらなく
はもちろんなかったが、大爆笑ってほどの笑いも少なかったし、感動もそんな
にしなかった。なので、どこを取り上げればいいのかわからない……そんな作
品でした、私にとっては。
いつもなら味方側に劇場版キャラが登場するが、今作はそんなこともない。野
原一家に始まって、野原一家に終わる。個人的には、出した方が笑いと話の幅
が広がると考えているので、この辺は残念であった。今作は敵キャラもそこま
で謎に満ちてないですね。謎だらけで追跡ゲームを熱海まで行うは行うが、大
きな謎や闇といったものを最後まで感じることができなかった。悪役の親玉も
魅力に欠ける(パロディ?)。それ故、観終わった後に?となってしまった。
まあもちろん、笑いはありましたよ。ブティックでしんちゃんがテレビを付け
てからの流れは非常に面白かった。今までに観たことのない新しいパターンだ
ったので。そして、変装後も面白かった。みさえが案外男前だったのもご愛敬。
ただ、本気で笑わせにきた作品でもないように思える。本気で笑わせに来るな
ら、もっとコミカルな動きやタッチを前面に押し出したはず。そこまでの強調
は感じなかった。
結局、本作の特徴はストーリーだったのかなと思わざるをえない。監督が変わ
ったということで、ここには差異が出ている。原監督の作品の場合は、しんち
ゃんのウィットでその場の空気を変え、巧く状況を打破していく場合が多いが、
今作は力技が目立った。最後の最後も力技でしたし。なので、結構パワーアッ
プしています。ここに、以前の作品とは違った空気を感じましたね。また、こ
の雰囲気を大事にするために派手なギャグを控えめにしたのかなとも思った。
原点回帰であり新境地な作品だったって感じでしょうか。