映画としての完成度には特出したものはなく極並だと思いますが、作品のテーマと伊武雅刀、そして可愛い猫達には痺れました。
ペットブームに便乗した「猫を出しただけ」映画かなとも思ったのですが、猫が好きなので鑑賞しました。
かなり楽しめました。
勿論、猫は可愛いです。本作品は猫と人間の穏やかな心の触れ合いを描いたものではなく、"ある熟年男性の魂の救済"を描いたヒューマンドラマ!です。
鉄道員として秒単位の時間の中で生きてきた男(伊武雅刀)が、定年退職後に迎えた心の不安、時計に囲まれなければ不安でステテコ姿でも腕時計は外せません。そんな彼が何もかも投げ捨て(まあズボンとベルトですが…)最後に唯一残っていた腕時計を空高く投げるシーンは!アメリカニューシネマの傑作「イージーライダー」!?に通じるものがある!なんて思ってしまいます。
猫達は多数登場しますが、特別な活躍はしません。ウロウロ、ニャーニャーしているだけですが、その姿が延々と映し出されると、忙しい人間社会とは別の「猫時間」なるものがあるのだと感じます。
ただ良い子のみなさんは真似をしないように…とのテロップが欲しかったです。私は2階から飛び降りて酷い目をみたことがありますが、2階の屋根から飛んだら普通は死んじゃいますから。
何はともあれ3D版として発売したメーカーには喝采です。3Dで伊武雅刀(と猫達)を堪能しましょう。